内容説明
異能の音楽家が見据えた世界の九年間と、コマ劇場裏の小さなホテルでの体験が錯綜する。二一世紀日本を代表するカルチャー・ヒーローが、一九九六年から二〇〇四年の間に書いたさまざまな領域についてのエッセイ・評論の合間に、新宿歌舞伎町のホテルで過ごした六日間の記録が挿入され、音楽の、文学の、映画の、セックスの、料理の、言語学の、精神分析の、格闘技の、愛と憎しみと生と死の、憂鬱と官能と諧謔にまみれたレシピが完成した。饒舌なトリックスターにしてエレガンとアンニュイの司祭、菊地成孔が贈る、『スペインの宇宙食』に続く第二エッセイ集。
目次
ミスタードーナツのシュトックハウゼン(附・掲載誌編集者との往復書簡)
ブルーザー・ブロディ(同業者に殺された男)
タモリ(昼間からすっ裸のガールフレンドは、起きたばかりの僕の隣で「いいとも」を見ながら「ねえ?タモリも死ぬときがくんのかなあ?来るよね?あたし、信じられない」と言った)
小沢健二(『ECLECTIC』を聴いて)
カヒミ・カリィ1(11年目のピアニッシモ)
カヒミ・カリィ2(夢の中まで彼女が囁いている理由―カヒミ・カリィの最新作『Trapeziste』を巡る余りに図式的な精神分析)
タツヤ・オオエ(a.k.a.OE)(OE『HERE AND YOU』ライナーノート)
サン・ラー(サン・ラー・アンド・ヒズ・アーケストラ『サン・ソング』ライナーノート)
テオ・マセロ(テオ・マセロ『テオ』を巡って)
マイルス・デイヴィス(マイルスの4枚のブートレグを巡って)〔ほか〕
著者等紹介
菊地成孔[キクチナルヨシ]
1963年千葉県銚子市生まれ。音楽家、音楽講師、文筆家。現在「菊地成孔ダブ・セクステット」「ペペ・トルメント・アスカラール」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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