内容説明
元禄の討ち入りから十四年。既に世にないはずの赤穂浪士が江戸に出没、かつて浅野家に仕えていた女たちが次々と殺される。その悪行を偶然目にした駿河屋の娘・お京がさらわれ、大石内蔵助を名乗る男とその一党から届いた脅迫状には、身柄と交換に『将監闇日記』を渡せという要求が。だが誰も、その『闇日記』なるしろものに覚えがなかった。さらに、浦島太郎を探しに「竜宮」からやってきたという“於兎姫”一行も現れて…。複雑に入り組んだ謎を解くべく、八丁堀同心・水木半九郎が立ち上がる!多くの者が必死に探す『将監闇日記』とは?北上次郎選第三弾。
著者等紹介
角田喜久雄[ツノダキクオ]
1906年神奈川県横須賀生まれ。十六歳で探偵小説を執筆。東京高等工芸学校(現・千葉大学)在学中に、サンデー毎日大衆文芸賞に入選。35年より雑誌掲載された『妖棋伝』が評判となり、以降多くの時代伝奇小説を発表する。戦後は再び推理小説の書き手としても活躍。58年『笛吹けば人が死ぬ』で日本探偵作家クラブ賞受賞。94年没
北上次郎[キタガミジロウ]
1946年東京都生まれ。文芸評論家。明治大学文学部卒業。1976年、椎名誠らと「本の雑誌」を創刊。2000年まで、発行人を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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