内容説明
筆まめで面倒見が良く、ユーモラスでときに辛辣。気難しい文豪のイメージとは一味違う人間・夏目漱石の素顔が、遺された多くの書簡から甦る。友人への励まし、門下生のための職の斡旋、読者からの便りへの返信、行政に対する抗議文、さらには猫の死亡通知まで。無類の手紙好きだった漱石は、折に触れてユーモアと真情にあふれる思いを書き送った。誰かが困っている時、悩んでいる時、喜んでいる時などにも、的確な言葉を相手の胸に投げかけている。時を経ても古びることのないその言葉は、漱石から届く現代へのメッセージでもある。
目次
はじめに 漱石の手紙がもつ癒しと励まし
1章 友情が生まれるとき―無二の親友・正岡子規との熱い交信
2章 遠く離れた愛する人へ―ロンドンから届いた、漱石の郷愁
3章 ユーモアと誠実から生まれたもの―文豪は落語と冗談といたずらを愛した
4章 信望はこの一言から―木曜会メンバーが慕い続けた漱石の強さとは
5章 心からの励ましを筆に―芥川龍之介を奮起させた珠玉の言葉
6章 病に倒れると、人は何を思うのか―命の儚さに弱音をはいた、修善寺の大患
7章 現代への遺言―その生きざまを通して学ぶ、いまを生き抜く力
著者等紹介
矢島裕紀彦[ヤジマユキヒコ]
1957年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、ノンフィクション作家に。スポーツ、文学、歴史など幅広いジャンルをフィールドに、“人間”を描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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