内容説明
パンクバンド・死怒靡瀉酢の美少女ヴォーカリスト・ミシンは、竜之介の追悼ライヴで最後の曲を歌ったらギターで撲殺するよう傘子に頼む。が、彼女の鈍臭さが原因で死に損なう。死に損なったミシンはバンドを再開、人気は異常なまでにヒートアップするが、ある日のライヴで死人が出たためバンドは休止に追い込いやられる。最高にクールなバンド・ノヴェル。
著者等紹介
嶽本野ばら[タケモトノバラ]
京都府宇治市生まれ。2000年『ミシン』で小説家デビュー。03年『エミリー』、04年『ロリヰタ。』が三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スパイク
14
初読作家。パンク・バンドの女性ヴォーカリストが最愛の男の死から立ち直るまでの物語。なんて簡単にまとめてしまうと怒られるかもしれないが、凡庸なストーリーです。でも、これでイイんです。パンク音楽にテクニックが不要なのと同じように、パンクな小説に凝った技巧は不要です。声をかぎりに叫べばいいんです。書きなぐりゃいいんです。わかる人にしかわからん、というかわからんでもエエんです。I Can’t Get No Satisfaction(←パンクじゃないですが)明日は厚底のラバーソールで出勤だ~!2014/11/24
橘
9
とても疾走感があって面白かったです。ミシンの繊細さが痛いほどでした。ミシンも傘子も愛おしいです。死怒靡瀉酢のライブシーンを読んで、ライブにすごく行きたくなりました。わたしもまたギター始めるかなぁ。2014/02/18
negai
4
ミシンはあれで終わりだよね。と多くの人が思っているだろう作品が、どう続くんだろうという興味で読んだ。良い感じにまとまってるんだけど、優しい世界になっちゃったな。ひりつくような感じを残してほしかった。2014/11/18
しば
4
2人が恋しくて再読。ミシンが生きていてくれて良かったし、傘子の変わらなさにも、安心。プチ・エス。悶々とする傘子は微笑ましい。ミシンは強くて脆い。ギターが全く弾けなかった傘子がライブで循環コード弾いちゃったりするところでどうしても、泣く。2014/07/12
夜兎
4
しばらく読んでいないし、先日バンギャ趣味を満喫してきた余韻で読書。ライブに行きたくなるし、楽器も弾いてみたくなる(弾けないけど…)。出てくるお洋服一つ一つを想像して楽しみました。解説は宮木あや子で、お得な気分に。2013/12/23