小学館文庫<br> 怪人二十面相・伝〈PART2〉

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小学館文庫
怪人二十面相・伝〈PART2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 278p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094083095
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

サーカスの天才・武井丈吉が扮した怪人二十面相が夜空に舞う気球に乗り、忽然と姿を消してから十年、丈吉の愛弟子であった遠藤平吉のところにひとりの男が訪ねてくる。男の名前は明智小五郎、頬はこけ、眼は落ち窪み、死期が近いことがうかがい知れた。明智は二十面相が残した数冊のノートを平吉に差し出す。行方知れずとなっている師匠の注目を引くために、ひそかに二代目二十面相となることを誓っていた平吉は、ノートをもとに厳しい修行を始める。二十面相への復讐を胸に明智小五郎を継いだ小林との間に第二幕が切って落とされる。話題の映画「K‐20」原作。

著者等紹介

北村想[キタムラソウ]
1952年、滋賀県生まれ。名古屋で劇団「彗星’86」を結成し、戯曲を書き始める。84年、『十一人の少年』で第二十八回岸田戯曲賞を受賞、89年、『雪をわたって…第二稿・月のあかるさ』で第二十四回紀伊國屋演劇賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

67
前作に劣らぬ奇想天外ぶりも全く悪い気がしません。新明智小五郎(=元小林少年)がアホ且つ悪に見え(著者による誘導なんでしょうけど)むしろ新怪人二十面相(=平吉)を応援したくなります。前作に続き、なんだかこういうのもいいですね。2023/09/18

ちょこまーぶる

60
前作に引き続き面白い一冊でした。怪人二十面相の弟子である平吉扮する二代目・怪人二十面相と明智小五郎の弟子の小林君の弟子対決の話なんですが、それぞれの師匠である二人の心の関係も知ることができた事が嬉しかったです。もちろん、二代目の盗みの計画から実行の場面は、ページを捲るスピードが速くなるぐらい夢中になりましたよ。今の時代には、非常にレトロな盗みの手法かもしれないけど、それがまたこの作品を面白くしている要因かもしれません。でも、小林君って少し性格がひねくれているような印象を受けてしまって、ちょっと残念でした。2017/09/30

柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中

33
何と二代目同士の対決になるとは思いませんでしたが、初代の方がどちらも明らかに上手だと思います。でも盛り上がりから考えると、映画版の台本も少し納得。映画を前後編にしてこちらの小説に忠実に作ってもある程度面白かったとは思いますけどね。そして、太宰治についても残念。2012/07/22

旗本多忙

26
8歳の島谷平吉は、孤児となり遠藤曲場団に入り遠藤平吉と名を変える。そこでサーカスの達人武井丈吉からサーカスの手解きを受けるのだが、丈吉は世間を驚かす泥棒になると言って姿を消す。そして二十面相が世間を騒がすこととなった・・・パート2では、明智に追い詰められて二十面相は死んだのか姿を消す。二十面相が丈吉だと知った平吉は、自分が丈吉先生の後を継いで二十面相として泥棒になる決意をした。時は戦争終結頃、出口王仁三郎や太宰治などを登場さし、平吉と絡めるのもサービス精神か面白い(笑)2019/07/13

八百

15
怪人二十面相、明智小五郎、少年探偵団、そして北村想…いろんな意味で懐かしくて楽しめた冒険活劇。さすがに原作は忘却の彼方に置き去って来た故比較することは難しいのだがこの際そんなことはどうでもよいのだろう。貧困のサーカス団員の立身出世が怪人二十面相でそれは名探偵ともども世襲制、はじめにありきの設定時点がキテレツでそれだけでも北村ワールド全開、クラシカルなトリックもいい感じで演出に華を添えています。「手に汗握る」スリリングな展開は時を経た今でも一級品で改めて氏の才能に脱帽しきり…また舞台を見たいと思いました2013/06/11

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