内容説明
小さなアクアプラント・ショップを営むぼくの前に、ある夜、一人の美しい女性が現れる。店のドアに貼ってあったアルバイト募集のチラシを手にして―。採用を告げると彼女は言った。「私住むところがないの。ここに寝泊まりしてもいい?」出会うこと、好きになること、思いやること、思い続けること、そして、別れること…。ミリオンセラー『いま、会いにゆきます』の著者による、最高のロマンチック・ファンタジー。
著者等紹介
市川拓司[イチカワタクジ]
1962年、東京都出身。2002年、『Separation』でデビュー。代表作は、03年刊行の『いま、会いにゆきます』(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
177
「そのときは彼によろしく」というセリフが本文中に出てきたシーンから類推すると智史のお父さんがついに花梨を見つけ出したと考えればよいのだろうか?2009年6月に買って3,011日も積んでました。ごめんなさい。2017/09/17
mariya926
136
「いま、会いにゆきます」を読んだばかりだったので、佑司という同じ名前が使われていて戸惑いました。しかし母親が違ったので、違うと分かりましたが、ヒューウィックも佑司の所に来て幸せだったのが良かったです。しかもこの本は読メを始める前に読んでいたのですが、途中まで気が付かずに読んでいました。「そのときは彼によろしく」がここからきたのかと分かった時はホロっとしました。幼馴染の3人組が大人になって再開するっていいですね。しかも一番大変な時に支えあえる強力な関係を築けるのが素敵でした。私も幼馴染と再会したくなりました2019/01/22
とみー
121
切なくさせたり、心を温めたり、いろいろな気持ちにさせてくれる本でした。恋愛感情以外にも友情、親子愛等が優しく描かれていてとてもよかったです。 15年以上好きだった相手と再会して、また別離がやってくる。お互いの気持ちは確かめあったけど、再会できる保証はない。それでも主人公は待つんだなぁ‥自分には正直真似のできることではないなぁと感嘆しました。主人公の父も物語の重要な役割を果たすんですが、これがまたいい。 結構な量がありましたが後半は流れるように読めますし、なんとも言えない強い余韻が残る素晴らしい一冊でした。2017/01/15
ゴンゾウ@新潮部
105
とてもピュアで素敵な物語だった。智史と花梨の距離感にいらいらしたりはらはらしたり。そして花梨が戻るのをただ待つ智史がもどかしかった。最後はわかっていたけどほっとしました。市川さんの紡ぎ出すコトバがとても良かった。特にお父さんのコトバが。2018/03/03
aoringo
99
14歳の時の仲良し三人組と犬一匹。それは彼の初恋の相手でもあったのだけど三人は離れ離れになる。そして15年後、美しく成長した彼女と再会する。そんな彼女はある秘密を持っていた。とても純粋で混じり気なしの愛の物語。恋人に対してだけでなく親や友人、道端ですれ違った人にまで世界は愛に満ちている。そんな気にさせてもらえる話でした。主人公である僕が生み出す愛の輪が現実の世界でも広がっていけばいいのにな。2022/09/18