出版社内容情報
日系米国人作家による話題の歴史ミステリー
1944年、シカゴ。父母とともにカリフォルニア州の強制収容所を出てシカゴに着いた日系二世のアキ・イトウは、一足先に収容所を出てシカゴで新生活を始めていた姉ローズが前日にクラーク・アンド・ディヴィジョン駅で列車に轢かれて死んだと知らされる。警察の自殺説に疑問を感じたアキは、真相を求めて自ら調査を始めるが…。
2021年NYTベストミステリー選出、2022年メアリー・ヒギンズ・クラーク賞受賞、同年マキャヴィティ賞最優秀歴史ミステリー小説賞受賞。
戦時中の日系人たちの境遇にスポットを当て知られざる歴史を掘り起こした、日系米国人の著者渾身の歴史ミステリー、待望の新シリーズ第1弾。
【編集担当からのおすすめ情報】
エドガー賞、マキャビティ賞、アンソニー賞にノミネートされ日本でも話題になった前作『ヒロシマ・ボーイ』をもって、長年書き続けた庭師マス・アライシリーズの幕を閉じた平原直美氏。本作『クラーク・アンド・ディヴィジョン』は、日系二世の若い女性アキを主人公にした平原氏による新シリーズ第1弾で、本作もエドガー賞部門賞のメアリー・H・クラーク賞を受賞するなど、アメリカで大変高い評価を得ています。
邦訳刊行にあたってご注目いただきたいのは、太平洋戦争中のアメリカでの、日系二世の主人公と日系人コミュニティの描写です。かつて羅府新報社でジャーナリストとして活躍した著者がその取材力を総動員し、記録を入念にあたって描き出した戦時下の日系人たちの生活は、まるで自分自身がその時代に投げ込まれたかのように感じるほど生き生きとしたリアリティに満ちています。数世代前のルーツを同じくする彼らが、アメリカでどんな境遇に立たされ、どんな風に日々を送っていたのか。本作を通してぜひ感じてください。
内容説明
一九四四年、シカゴ。父母とともにマンザナー強制収容所を出てシカゴに着いた日系二世のアキ・イトウは、一足先にシカゴで新生活を始めていた姉のローズが前日にクラーク・アンド・ディヴィジョン駅で列車に轢かれて死んだと知らされる。警察の自殺説に疑問を感じたアキは、真相を求めて自ら調査を始める。二〇二一年NYタイムズベストミステリー小説選出、翌年メアリー・H・クラーク賞、マカヴィティ賞最優秀歴史ミステリー小説賞受賞。綿密な調査から戦時中の日系人たちの知られざる歴史を掘り起こした、著者渾身の歴史ミステリー第一弾。
著者等紹介
平原直美[ヒラハラナオミ]
カリフォルニア州生まれ。羅府新報の記者を経て2004年マス・アライシリーズ第一作『Summer of the Big Bachi』を発表。三作目『スネークスキン三味線』でアメリカ探偵作家クラブ賞受賞。七作目『ヒロシマ・ボーイ』は19年のエドガー賞(PB部門)最終候補作
芹澤恵[セリザワメグミ]
英米文学翻訳者。訳書にフロスト警部シリーズ(創元推理文庫)、『フランケンシュタイン』(新潮文庫)、『世界を舞台に輝く100人の女の子の物語』(共訳、河出書房新社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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