出版社内容情報
山本 巧次[ヤマモト コウジ]
著・文・その他
内容説明
本郷菊坂台にある「瑠璃堂」主人・千鶴の占いは、見料は高いが当たると評判。だが実は千鶴にその才はない。鋭い観察眼と推理力、そして口八丁で客を丸め込むのだ。ある日、札差の佐倉屋喜兵衛が瑠璃堂を訪れた。蔵に誰かが侵入した形跡があり、犯人を占いで探してほしいという。その頃、江戸の町には贋金が流れているという噂があった。瑠璃堂でも佐倉屋が支払った見料から贋小判が見つかる。千鶴の右腕、権次郎と梅治が調べに出た矢先、佐倉屋の番頭が何者かに刺され死亡、直後に喜兵衛も転落死した。贋金の謎に迫る千鶴たちに黒幕からの刺客の手が忍び寄る!
著者等紹介
山本巧次[ヤマモトコウジ]
1960年、和歌山県生まれ。第一三回「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉、『大江戸科学捜査八丁堀のおゆう』で2015年にデビュー。18年『阪堺電車177号の追憶』で「大阪ほんま本大賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
60
まやかし占い師の色っぽい美女・千鶴、元役者の女には興味のないイケメン・梅治、元十手持ちの苦み走ったいい男・権次郎の三人が運営する「瑠璃堂」には謎が多い。梅治の思い人修蔵も今後このチームに加わるかどうかが気になるところ。楽しみなシリーズになりそうだ。2022/09/11
fuku3
28
2022.9.24読了。なかなか面白いシリーズが始まった!本郷菊坂台にある瑠璃堂の千鶴は美人で色ぽくてよく当たると評判の占い師!実は全くのインチキで千鶴の観察眼と推理力、口八丁で出鱈目の占いを相手がいい様に解釈し繁盛していた!調査役に元十手持ちの権次郎、執務に元二枚目役者の梅治!三人は何やら色々と訳ありの様で⁉︎札差の佐倉屋で蔵の千両箱が動いた跡がある!でも金は盗まれていない!占ってくれと!そんな時に贋金が出回っていると噂が!千鶴達は金になると調べ始めると佐倉屋の番頭が殺され店主の喜兵衛も事故死した!2022/09/24
み
18
何となく読了。占いは、信じる者は救われる、かな?学生時代は、占いを気にしてたけど、いつからか気にならなくなりました^_^2023/06/17
きょん
15
占い師・千鶴と元役者の梅治、元十手持ち権次郎の3人が営む「瑠璃堂」の設定が面白い。千鶴はぼんやりとした気は感じるが、占いはほぼ観察眼と推理力と下調べというリアリティも楽しいし、其々の特技を生かして情報収集にあたり、その結果を通じて自分たちの利益も上げながら他人も救うというちょっと変わったヒーロー物と言っても良いかも。2022/10/23
NAOAMI
14
占いをインチキと認識して商う、江戸の世の千鶴は五感を駆使して相手を観察し「千里眼」的なお見通し感を演出、顧客の心を奪ってしまう。男性客には胸元チラリで眼も奪うやり口。元岡っ引きの権次郎と、そもそも御家人であり元役者の美形梅治が、まるで2巻目のように居座る。随所にみられる過去事情が見えそうになると、モヤッと煙に巻かれる。そこはシリーズ前提で引っ張るか。占いに訪れる客発端で贋金の正体を追う3人。役割分担=キャラも明快な彼女らの活躍は楽しい。謎解きとしては少し行き当たりばったりな気もするし、解決にならず続篇か。2023/11/23