出版社内容情報
「作家」の肩書きに憧れる作家が直木賞受賞
「自分のペンネームがほかの作家の名前と一緒に並んでる、それだけで晴れがましい気持ちになるとか、言っても信じないだろうけど、それは嘘じゃなくて、なぜそういう気持ちになるのか、なぜ自分がそこまでうぶなのか、または、初々しさを保っていられるのか、どっちにしてもいい年こいて、と考えてみると、たぶん『作家』という肩書きに対する憧れがいまも僕にあるせいだと思う。いくつになっても、いまだに若いときの、作家志望だった時期の、憧れ気分が抜けていない」(本書より)
2021年夏公開の映画『鳩の撃退法』の原作者であり、小説名人の佐藤正午さんがメールでインタビューに応じる「書くインタビュー」シリーズ第4弾。
*いくつかの収録トピックスから*
▼第157回直木賞の選考会当日、作家がメールで語ったのは?
▼『月の満ち欠け』直木賞受賞の吉報に作家が抱いた「実感」は?
▼引きこもりがちの作家が名だたる文士たちと居酒屋で遭遇!?
▼編集者もお手上げの「なりすましメール」合戦勃発!
▼作家・盛田隆二さんをゲストに迎え、濃密な小説談義に発展!
「書くインタビュー」だからこそ明かされる胸の内が満載。
直木賞作家・佐藤正午さんの名回答に唸る、2年間の往復メール集。
内容説明
書き下ろし長編『月の満ち欠け』が、第一五七回直木賞候補にノミネートした。ところがインタビューでは、このニュースがまったく話題にのぼらない。しびれを切らした作家から回答メールが届いたのは、直木賞の選考会が行われるまさに当日だった―。受賞会見で抱いた本音はもちろんのこと、「文学上の引きこもり」を自認する作家が名だたる文士たちと遭遇し(?)、聞き手と「なりすましメール」を送り合い、さらには作家の盛田隆二さんをゲストに迎えて濃密な小説談義をくり広げるなど、話題たっぷりの往復メール集。“書く”からこそ明かされる小説名人の胸の内。
目次
1 かりそめの衣(小説のタイトル;二〇一七年 ほか)
2 実感(佐藤正午騒動;実感 ほか)
3 前略どんぐり先生(四半世紀後の謎解き;前略どんぐり先生 ほか)
4 胎動(お休み期間中;しばらくです東根さん ほか)
著者等紹介
佐藤正午[サトウショウゴ]
1955年長崎県生まれ。1983年『永遠の1/2』で第七回すばる文学賞を受賞。2015年『鳩の撃退法』で第六回山田風太郎賞を受賞。2017年『月の満ち欠け』で第一五七回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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