出版社内容情報
ベストセラーシリーズ、待望の第三弾!
入社一ヶ月で会社を辞めた文哉は、急逝した父が遺した千葉県南房総の海が見える家で暮らして三年目を迎えた。この春に起業した文哉の生活は順風にも見えた。しかし、直撃した大型の台風によって生活は一変してしまう。通信手段すら途絶えるなか、文哉は地域の人と共に復旧作業に取り組んでいく。そんなとき、学生時代の知人の訪問を受ける。農業の師である幸吉、便利屋の和海らと深く交流し、自給自足的な生活を目指すなかで、あらためて自分がどうやって食っていくのか悩み、模索する文哉に、新たな決意が芽生えていく――。
18万部突破! ベストセラーシリーズ、待望の第三弾!!
【編集担当からのおすすめ情報】
続編から、一年。いきなり文庫で三作目を刊行します!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
143
なんだかんだと読んでるシリーズ第3弾。作品を追うごとに主人公「文哉」がたくましくなってきてるのがいい感じです。起業し、スタートは順調かと思った矢先に台風被害に遭い、これから計画してたコトが白紙に。今作では助けをもらってる少し偏屈な老人「幸吉」さんとの関わりがほとんどになります。イノシシとの'戦い'や農業に挑む真摯な姿に胸がアツくなります。個人的には便利屋「和海」さんや「凪子」ちゃんとのかかわりをもう少し書いてほしかったかなと。大学時代の同級生「都倉」との意外な絡みもあり、次作が益々楽しみになりました。2021/09/11
まさきち
127
急逝した父から受け継いだ南房総の家で暮らし始めた文哉の日常を綴った第三作目。今回は巨大な台風により甚大な被害を被った街で、順調に思えた別荘管理の仕事に暗雲が垂れ込めた文哉が試行錯誤を繰り返す。そんな彼の姿に本当に逞しく成長したな〜と目尻を下げての読了です。ぜひぜひこれからも成長を続ける文哉の姿を見せてもらいたいものです。2022/09/01
ゆみねこ
98
南房総の父が遺した家で暮らし始めて3年目の文哉。起業して少しずつ暮らしが地について来た矢先に房総を襲った台風。大きな被害を受けた別荘や地元の家々。あらためて食って行くことを模索する文哉が新たな決意をするが、衝撃のラスト。あー、早く次が読みたい!!2021/10/14
itica(アイコン変えました)
82
なんたって「逆風」だもんね。世の中そうそう順風満帆と行かないことは分かっているけれど、自然の驚異の前にはなすすべもない。台風、獣害と災難は続く。「生きるために食う」そんな当たり前の言葉の重みを今回ほど感じたことはない。文哉の描いていた未来図はどうなるのだろう。見つけたあの人は大丈夫なのだろうか。不安。 2023/03/26
はにこ
74
せっかく田舎暮らしで食べていく道を見つけたのに、畑は監視下、そして台風。壊滅的な被害を受けた街の再興に奮起する。要らないものを削ぎ落とすと金も時間もできる。なるほどね。ホントに必要なものって何だろう。常識に囚われすぎているのかもね。そんな中でも仕事の契機になりそうな新キャラも。やっと軌道に乗るのかと思ったら不穏な終わり方。えー、次気になるじゃん。。2023/11/15
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