出版社内容情報
夢の豪華列車の誕生と人生を変える旅へ
2013年10月15日、『ななつ星in九州』は走り始めた。定員30人、14室の客室すべてがスイートという7両編成の列車は、豪華客船が寄港地を巡るように、列車の旅と観光を組み合わせた日本で初めてのクルーズトレインだった。だが、この夢の列車はその豪華さからは想像もできないような苦難の末に誕生した。デザイナーの水戸岡鋭治の斬新なアイディアと感動が生まれる新しい鉄道の旅をつくり出したいJR九州社長(当時)唐池恒二の情熱により、設計と仕様は幾度も変わり、現場での作業は時間に追われる過酷なものとなった。だが、車両製造の技術者、内装の職人、サービスクルー、宿泊と食を任された沿線の人々の挑戦と努力が世界に誇る列車を生み出した。華々しいデビューから7年。この間に九州各地を襲った水害や地震、そして新型コロナウイルスにより運行は休止を余儀なくされたが、その度に乗客は再開を待ち望んだ。それは、旅を終えた乗客とサービスクルーが、家族のような絆で結ばれ、乗客とクルーとの同窓会も開かれる、世界にも類のない唯一無二のもてなしと人生を変える旅がこの列車にはあるからだ。豪華な車内と食事を案内する8ページの口絵付き。
【編集担当からのおすすめ情報】
2020年10月に運行7周年を迎える、日本初のクルーズトレイン『ななつ星 in 九州』。ノンフィクションライターの一志治夫氏がその開発から誕生までを熱く描いた単行本『「ななつ星」物語』に新たな取材を加えて文庫化。高額な旅行代金にもかかわらず、高倍率の抽選で完売する「人生を変える」列車の魅力をひもといていきます。
内容説明
二〇一三年十月十五日、クルーズトレイン『ななつ星in九州』は運行を開始した。定員三十人、十四室すべてがスイートという客車五両にラウンジカーとダイニングカーからなる豪華な列車だ。JR九州の唐池恒二社長(当時)とデザイナーの水戸岡鋭治をはじめ、たずさわった誰もが乗客を感動させる手間と細部にまで徹底した情熱を注ぎ込んだ末に誕生した。それから七年。「新たな人生にめぐり逢う、旅」を演出するサービスクルーや乗客との歩みを振り返り、九州各地を襲った自然災害やコロナ禍による運行休止を乗り越えて走り続ける夢の列車を綴る。
目次
1 開発前夜
2 リーダーの決断
3 情熱の結集
4 匠たちの小宇宙
5 狂気の代償
6 旅の演出者たち
7 長い物語の終わりに
8 パイオニアの誇り
9 新たな世界に向かって
著者等紹介
一志治夫[イッシハルオ]
1956年、長野県生まれ。ノンフィクション作家。『狂気の左サイドバック』で第一回小学館ノンフィクション大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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