出版社内容情報
離ればなれだった最愛の人を抱きしめる幸せ
最愛の妻・志野が介護をしていたという、公儀のお尋ね者であった蘭学者・野田玄哲とかかわりの深い、笠間藩『辰巳屋』の一人娘・千里からの文に目を通した青柳新八郎。
四年前、不意に家から姿を消したまま、いまだ行方知れずとなっている妻との糸は切れてはいなかった――。
千里の文によれば、船で川を下り、笠間藩を出た志野は、翌日江戸の商人で、紙問屋『富田屋』の主・清右衛門の助けを借りて、江戸に向かったという。
ようやく妻に繋がる糸を手繰り寄せたかと思われたが、なんと、浄瑠璃長屋の住人・八重が驚くべき窮地に立たされ、さらに志野までもが命の危機にさらされることに……。
弟の万之助に家督を譲り、陸奥国平山藩から江戸へ出、『よろず相談承り』を生業とする貧乏浪人となってまで、探し続けた努力は報われるのか?
涙を流さずしては読み終われない、珠玉の時代小説。感動のシリーズ最終巻。
【編集担当からのおすすめ情報】
シリーズ第一弾『照り柿』は発売即重版、第二弾『潮騒』、第三弾『紅梅』も絶好調です。
テレビドラマ化された時代劇「桂ちづる診察日録」(原作『藍染袴お匙帖』シリーズ)の、押しも押されもせぬ大人気時代作家が綴る、江戸の風情をぜひご堪能下さい。
内容説明
青柳新八郎は、笠間藩辰巳屋の一人娘・千里からの文を読んでいた。千里は、行方知れずの妻・志野が介護をしていたという、お尋ね者の蘭学者・野田玄哲と縁が深いのだ。千里によれば、笠間藩を出た志野は、江戸の紙問屋・富田屋清右衛門の助けを借り、船で旅立ったらしい。ようやく妻に繋がる糸を手繰り寄せたと思ったのも束の間、浄瑠璃長屋の隣人・八重が思わぬ窮地に立たされてしまう…。弟に家督を譲り、陸奥国平山藩から江戸へ出、『よろず相談承り』を生業とする浪人となってまで、妻を探し続けた努力はついに報われるのか?感涙必至の時代小説最終巻。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京が主宰した「創翔塾」出身。2013年に、「隅田川御用帳」シリーズで、第二回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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