出版社内容情報
マンガで読む、巨匠で読む「古事記」
現代では「古事記」を「こじき」と読むのが一般的ですが、本書では「やまとことば」の「ふることふみ」と読んでいただきたいと思いました。日本には民族の言語として「やまとことば」がありました。漢字の輸入により「やまとことば」に漢字の音をあてる「あて字表記」も使われましたし「音よみ」も使われるようになりました。 しかし……古代より伝えられた「神話」は「やまとことば」で語られたはずです。
古事記に登場する固有名詞がみな「やまとことば」で読まれるのにタイトルだけが外来語発音というのはどうにも納得がいかなかった……からです。
江戸時代の学者 本居宣長は35年の月日をかけて「古事記」の注釈書である「古事記伝」全44巻をまとめました。本居宣長は「ふることふみのつたえ」と発音していたといわれています。
古事記に描かれている事柄や人物などについては古来よりさまざまな解釈がなされています。「これは事実ではない」「この人物は実在しない」など色々な見方や考え方があります。また数多くの解釈、解説書もあります。
私は、今回この作品を描くにあたって「物語としての古事記」のつもりで描きました。
ですから「学問としての解釈」と必ずしも一致していない部分があることをご理解ください。
これをきっかけに「古事記」そのもの、また「解釈」に興味をもってくださる読者がふえることを願っています。里中満智子(本文より)
【編集担当からのおすすめ情報】
現代では「古事記」を「こじき」と読むのが一般的ですが、本書では「やまとことば」の「ふることふみ」と読んでいただきたいと思いました。日本には民族の言語として「やまとことば」がありました。漢字の輸入により「やまとことば」に漢字の音をあてる「あて字表記」も使われましたし「音よみ」も使われるようになりました。 しかし……古代より伝えられた「神話」は「やまとことば」で語られたはずです。
古事記に登場する固有名詞がみな「やまとことば」で読まれるのにタイトルだけが外来語発音というのはどうにも納得がいかなかった……からです。
江戸時代の学者 本居宣長は35年の月日をかけて「古事記」の注釈書である「古事記伝」全44巻をまとめました。本居宣長は「ふることふみのつたえ」と発音していたといわれています。
古事記に描かれている事柄や人物などについては古来よりさまざまな解釈がなされています。「これは事実ではない」「この人物は実在しない」など色々な見方や考え方があります。また数多くの解釈、解説書もあります。
私は、今回この作品を描くにあたって「物語としての古事記」のつもりで描きました。
ですから「学問としての解釈」と必ずしも一致していない部分があることをご理解ください。
これをきっかけに「古事記」そのもの、また「解釈」に興味をもってくださる読者がふえることを願っています。里中満智子(本文より)
内容説明
712年(奈良時代)に成立した歴史書。天武朝に企画され、天武天皇の命で稗田阿礼が誦習(文字化された資料の読み方を習い覚えること)した帝紀(天皇の系譜・皇位継承の次第を柱とする天皇記)と旧辞(古伝承)を、元明天皇の命を受けた太安萬侶が撰録したもの。この巻では、巻頭に太安萬侶撰進の上表文。上巻の国土形成の起源と王権の由来を神代の事柄。中巻の神武天皇から第八代孝元天皇までを記載。
目次
上巻(かみつまき)(この世の始まり;天の石屋戸;八俣大蛇;大穴牟遅;根之堅州国;大国主神;少名毘古姫;国護り;天孫降臨;木花之佐久夜毘売と石長比売;山幸彦と海幸彦;豊玉毘売と玉依毘売)
中巻(なかつまき)(神武東征;天皇誕生;欠史八代)
著者等紹介
里中満智子[サトナカマチコ]
1948年大阪市生まれ。1964年高校在学時に『ピアの肖像』で第1回講談社新人漫画賞を受賞。その後、プロ活動に入る。1997年全集「マンガ日本の古典」の『心中天網島』で第一回文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞受賞。2006年に全作品及び文化活動に対し文部科学大臣賞受賞。2010年文化庁長官表彰受賞。2013年度『マンガ古典文学/古事記』で古事記出版大賞太安万侶賞受賞。2014年外務大臣表彰受賞。2018年文化庁創立50周年記念表彰受賞。日本漫画家協会理事長/マンガジャパン代表/アジアマンガサミット運営本部代表/デジタルマンガ協会会長/大阪芸術大学キャラクター造形学科教授学科長など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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