当確への布石

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784796658355
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

私立大学で教鞭をとり、犯罪被害者救済活動を続けてきた大原奈津子は、衆議院統一補欠選挙東京6区への出馬を決める。前議員の田所孝夫がセクハラ事件を起こし、その失職に伴う補選だった。そんな折、元犯罪者の顔写真や所在等を記したビラを撒いて騒ぎを起こしていた「凶悪犯罪抑止連合会」という実体不明の団体から奈津子宛てに、推薦状が届く。不審な団体からの支持は選挙を不利にするため、奈津子は、教え子の夫で元刑事の平澤栄治に相談する。栄治は抑止連の正体を突き止めるべく、捜査を開始した。選挙を知り尽くした策略家・森崎啓子や、抑止連との関係を書きたてる雑誌記者・井端純平のキナ臭い動きに翻弄されながらも、栄治の捜査によって補選のカラクリが見えてくる…。選挙と、その周辺に渦巻く数々の策謀。さまざまな人物の思惑が交錯し、それぞれの企みが絡み合うなか、開票日が近づく。第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。

著者等紹介

高山聖史[タカヤマキヨシ]
青森県出身。1971年生まれ。國學院大學経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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nyanco

48
選挙を舞台にするというのは面白い。それもセクハラ疑惑で辞職した議員の補選にフェミニスト大学女性講師が立候補というのも良い。 ただ、その後は色々と盛り込み過ぎた感じ。 確かに選挙には様々な人間模様が絡み合うし、元公安の平澤や、対立候補の秘書だった森崎と、様々の視点と思惑から選挙が進んでいくというのは面白いのだが、残念ながら描ききれていない。大原のゼミ生についても、平澤の家族についてもその後のフォローが無いまま終わってしまう。続→ 2011/04/25

タックン

31
このミス大賞優秀賞受賞作。図書館。始めと最後読んだが、全然ストリーが掴めないし、意味がわからないので挫折。きっといろんなのをごちゃごちゃに盛り込んだのに上梓したときに全面改訂して加筆修正したからかな?平澤の娘の事件が曖昧になってるのが謎・・・・・。2013/01/07

Satomi

19
政治は人並み程度しか興味はない。けれど何故か選挙は釘付けになってしまう私。開票速報は深夜まで見続けるし、選挙後に放送される候補者を追ったドキュメンタリーも何故か大好き。選挙に勝つには本人の資質だけでなく有能な秘書、勝つための戦略も必要な事がよく分かる。風が吹き潮目が変わる瞬間を感じられた。万人受けするテーマではないが、ミステリーというより選挙の裏側を楽しむという意味では満足!!2014/09/22

Kaz

17
これってミステリー?選挙の裏側ってことだけで進めてくれた方がよかったのでは。選挙戦はそれなりに楽しめたのに、ミステリーにしようってとこが読みづらかった。2014/02/02

フジコ

12
諦めと悲しみに暮れる犯罪被害者の背中を強く押す一陣の風。グリーンの煌きをまとい、「やりきる」と強い瞳の輝きを持って彼女は挑んだ。挫けそうになったとき、周りを見渡せば素晴らしい仲間がいた。固い意志で彼女を支えてくれる。だからやれるのだ、乗り越えることができるのだ。自身も被害者となった苦しさを力へ変えて、誰よりも力強く選挙に向かった大原。数年後、さらに生き生きとした彼女がきっと同じ舞台に立つのだろう。大原の投じた一石が、気まぐれな風でなく、吹き続ける疾風になるように。ミステリの舞台として選挙戦はベストマッチ。2013/04/11

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