小学館文庫<br> 遙かなる城沼

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小学館文庫
遙かなる城沼

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094065954
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

人の絆の大切さを描いた時代小説。

館林藩の武士である村瀬家の長男惣一郎は、弟の芳之助や妹千佳、友人の梅次と塾や道場通いを続けていたが、成績優秀な芳之助が藩校に行くことになった。それを妬んだ幼馴染みの寿太郎たちが乱暴し、寿太郎は塾や道場を変え離れていった。父源吾は、罪人を逃したことで家禄を減らされていた。やがて、病に倒れた父に代わって、藩の仕事を行うことになった。
そんなある日、筆頭家老の岸田が殺された。表向きは病死とされた。背景には藩を二分する派閥争いがあり、源吾は牢破りの件もその内紛が関わりがあると、真相を告げたのだった。
やがて、浜田藩への国替えが決まる。子どもの頃から一緒だった綾を嫁に迎え、子どもも生まれた惣一郎は、主君の松平斉厚に従い、家族と浜田へ移った。そこに、生田万の元にはせ参じたまま音信不通となっていた寿太郎からの手紙が届く。そこには、故郷に帰りたいと書かれていた――。
家族や友情の絆の大切さを歌いあげた、長編時代小説。


【編集担当からのおすすめ情報】
解説は、立川談四楼さんです。

安住 洋子[アズミ ヨウコ]
著・文・その他

内容説明

館林藩士である村瀬家の長男惣一郎は、秀才の弟、剣の才を持つ妹と塾や道場に通うのが苦痛になっていた。兄としてふがいない思いになるのだ。父は「頭が良い者だけが優れているわけではない。人は良い心がけで成長していくものではないか」と話してくれた。惣一郎の成長とともに、周りではさまざまな出来事が起きる。友の離反、父の病、筆頭家老の殺害、館林から浜田への国替え―。歳月を経ても、思い出すのは故郷・城沼の風景だった。風が渡り煌めく湖面、咲き誇る躑躅。そして昔の友から悲痛な叫びをあげる手紙が届く。人の絆の大切さを描いた青春時代小説。

著者等紹介

安住洋子[アズミヨウコ]
兵庫県尼崎市生まれ。大阪府枚方市で育つ。1999年、「しずり雪」が第三回長塚節文学賞短編小説部門大賞を受賞し、『しずり雪』(小社刊)でデビュー。書評家の絶賛を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひさか

16
2014年9月小学館刊。書下ろし。加筆修正して2019年1月小学館文庫化。村瀬家の家族達と群馬の館林のお話。藩内の対立や国替えの事件があるものの、地味な展開だが、人々をしっかり書いてあって、読み応えあります。登場人物達の会話が面白く楽しい。ラスト付近の国替えも非常に興味深い展開でした。2021/06/16

Y.yamabuki

10
館林藩の下級武士の長男惣一郎の成長物語。城沼とは彼が塾や道場の行き帰りに友と通る場所。住職から 心の中にいる青龍を育てれば、この沼にいる青龍にも会えると言われる。そのことを胸に精進する。秀才である弟に対する屈託を乗り越え、友との友情も貫く 気持ちのいいストーリー。レビューがなく、余り読まれていないのがとても残念。2019/03/19

まめの助

3
★★★☆☆武家の男の子が色々経験し成長していくお話。友情、家族の絆、父の秘密、御家騒動、お役目など盛り沢山。人として大切な事を子供たちに伝えた父親のありかたが素敵だし、主人公の感性も瑞々しくて爽やかだった。2023/02/19

ぺしみち

1
妹がめちゃ強い、ビビった。2022/06/11

ともも

1
舞台は館林。若き藩士達の成長と友情を描く。仲良し三人の歩く城沼の風景が美しい。館林を訪ねたことはないのに郷愁に駆られてしまった。いつの日か、躑躅の季節に行ってみようと思う。解説は立川談四楼師匠。2019/01/19

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