出版社内容情報
御台様を追って純情侍、久能山東照宮へ!
文化十年(1813)、十一代将軍家斉の正室寔子の夢枕に、夜な夜な一寸法師が立って、「母様、わたくしを救って下さい」と囁いた。御台所はこれまで二人の男児を授かったが、長男・敦之(あつの)助(すけ)は三歳、次いで生まれた長丸(ちょうまる)は生後三カ月でこの世を去り、水子として葬られた。深夜、奥御殿をさ迷い歩く寔子。御台所の様子に異変が生じたと察知したお年寄り筆頭の今和泉は、過ぐる年、織田信長の残党・影母衣衆の魔の手から寔子を救った白野弁蔵に相談を持ちかける。弁蔵は表向き、提灯奉行という軽輩者だったが、その実、御目付神保中務から陰扶持を頂戴する直心影流の達人だ。しかも、去年の救出劇以来、弁蔵と寔子は密かに心を通わせる仲になっていた。叶わぬ恋に身を焦がす純情侍・白野弁蔵に、今和泉の頼みを断る謂れは微塵もない。探索の最中、性懲りもなく大奥に忍び入った影母衣衆を成敗したのもつかの間、思いもよらぬ事態が出来する。城中から御台所と今和泉が姿を消したのだ。長丸のお骨は神君家康公を祀る久能山東照宮にあった。弁蔵は、自分を親分と慕う鳶の朝吉と元辰巳芸者の君蝶を引き連れて東海道を西上し、駿河国に着到する。
【編集担当からのおすすめ情報】
「暴れん坊将軍」「遠山の金さん」の名脚本家が贈る
豪剣時代小説新シリーズ第二弾!
和久田 正明[ワクダ マサアキ]
著・文・その他
内容説明
時の将軍家斉の御台所寔子の夢枕に一寸法師が立った。あれは水子として葬られた我が子・長丸に違いないという。異変を察知したお年寄り筆頭の今和泉は、過ぐる年、織田信長の残党・影母衣衆の魔の手から寔子を救った提灯奉行・白野弁蔵に探索を依頼する。弁蔵は御目付神保中務から陰扶持を頂戴する直心影流の達人だ。その矢先、城中から御台所と今和泉が失踪する。長丸のお骨は神君家康公を祀る久能山東照宮にあった。弁蔵はすぐさま、自分を親分と慕う鳶の朝吉と元辰巳芸術の君蝶を引き連れて駿河国に着到する。著者が全力を傾注して書き下ろすシリーズ第2弾。
著者等紹介
和久田正明[ワクダマサアキ]
1945年静岡県生まれ。テレビ時代劇の脚本を多数手がけた後、現在では時代小説の執筆に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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