出版社内容情報
祖国融和のため立ち上がった男の闘いの記録
《オシムについてはもう書籍にする気持ちはなかった。
しかし。彼が身を挺して守った祖国がワールドカップに出場しようとしている。(中略)オシムはベンチに入っての現場指揮こそ執っていないが、人生をまだ休んではいない。帰国後も現役として毅然とサッカーの敵と戦い、祖国をサポートしている。》(プロローグより)
ユーゴスラビア紛争終結後20年近く経つ今も、民族対立が続くボスニア・ヘルツェゴビナ。サッカー協会内ではその対立故にFIFAの原則に反し、加盟資格を取り消され、W杯出場が危ぶまれていた。かつて旧ユーゴの最後の代表監督として祖国崩壊に抵抗しようとしたイビツァ・オシムは、日本からの帰国後、脳梗塞の後遺症が残る体を引きずり、W杯出場と人々の融和のために闘っていたーー。
病に倒れ日本中から惜しまれながら代表監督を退いたオシム。その帰国後の知られざる闘いと、サッカーを通し憎しみを乗り越えようとする人々の姿を追った感動の記録、待望の文庫化。
木村 元彦[キムラ ユキヒコ]
著・文・その他
内容説明
紛争終結後も民族対立が続くボスニア・ヘルツェゴビナ。元日本代表監督オシムは、祖国のサッカーW杯出場のために不自由な身体を引きずりサッカーの敵と闘っていた―。サッカーで憎しみを乗り越えようとする人々の声と姿を追った感動の記録に、ロシアW杯前最新インタビューや秘話を大幅加筆した待望の文庫版。
目次
第1章 オシムの涙(サラエボの変貌;リヒテンシュタイン戦 ほか)
第2章 正常化委員会とは何であったのか(民族対立とサッカー;ドディク(セルビア人共和国=スルプスカ共和国大統領)との対話 ほか)
第3章 ズマイェビの素顔(代表監督サフェト・スシッチ;W杯を決めた男 ほか)
第4章 ブラジルW杯とスルプスカの葛藤(10番はマイノリティ内マイノリティ;出発の日 ほか)
最終章 2018年ロシアW杯に向けて(グルバヴィッツァのシュトラウス対ヤブラニッツァの御影石;2018年4月セルビアサッカー協会副会長サボ・ミロシェビッチ・インタビュー ほか)
著者等紹介
木村元彦[キムラユキヒコ]
ノンフィクションライター、ビデオジャーナリスト。1962年愛知県生まれ。中央大学文学部卒。スポーツ人物論、民族問題の取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こも 旧柏バカ一代
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ぺぱごじら
nishiyan
圓(まどか)🐦@多忙のためほぼ休止中