出版社内容情報
帯と解説は又吉直樹さん。
内容説明
目標に疑問を持ちつつ高校に進学した雅志は、家計のことも案じ、とうとう父にこう切り出す。「ヴァイオリン、やめてもいいかな?」。夢を見失った青年は、気まぐれにアルバイトを始めるが、大切なヴァイオリンを質入れするほど生活は困窮。病気も患い、思い悩んだ末、逃げるように故郷へと帰った雅志。そこで彼を待ち受けていたのは…。
著者等紹介
さだまさし[サダマサシ]
長崎県長崎市生まれ。72年に吉田政美と「グレープ」を結成、73年デビュー。「精霊流し」「無縁坂」を発表し、一躍人気歌手となる。76年にソロデビュー。2001年、小説『精霊流し』で小説家としての活動を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マドロス
45
なんとも楽しい人生である。破天荒という言葉は親父さんの方に似つかわしいが、負けず劣らずである。そう言えば、コーラの瓶を換金して大学への電車賃にしたな、と思い出す。先日長崎で食べたちゃんぽん、偶然王さんのお店でした。あのちゃんぽん、また食べたかっ!2017/12/05
えこ
18
さだまさしさんの大ファンになってしまいました。本を読んだだけでこんなに好きになるなんて!さだまさしさんの人生に関われたらどんなに幸せかと思います。凄く楽しそう!2017/07/06
リュウジ
9
★4「お金はなかったが不幸ではなかった。/p238」。戦後、落ち着きを取り戻した昭和はそんな時代。その時代にたくさんの良き友、良き先生、良き知人と出会い考え行動することでさだまさしの原型が作られていく。それを追体験するような小説だった。いや~ホント、彼は面白い人生を歩んではるわ。彼がとってきた行動の多くは、ひろゆきやホリエモンなら「それ、意味ありますかね」といいそうなものばかり。でもそんなムダが彼の遊びや幅となっているんだなと思う。明日はどうなるかわからないけど、生きていく。そんな時代はもう来ないかもね。2023/03/14
すみれん
5
上巻に引き続きお風呂で読んだ一冊。ほっこりした優しさ、ほっこりした面白さ、ほっこりした悲しさ。激動の時代にほっこりした空気感ってすごい。ガツガツしてない感じが読んでて心地よい。あのさだまさしさんも、弱さも持って、悩んで多少の悪さもして大人になっていったんだなあ、なんだか親近感わくなあ。周りの人も素敵で、あとがきに書いていたが今でも交流が続いている人が多くて、それもさだまさしさんの人柄あってのことだと思う。穏やかな気持ちになる本でした。2017/11/13
コギ
2
音楽は体を表すのでしょう。ちゃんぽんください。2017/12/15