出版社内容情報
名エッセイから『味』な話を選りすぐり!
日本を代表する作曲家團伊玖磨さんが36年にわたって書き続けた名エッセイ『パイプのけむり』シリーズから選りすぐった作品集第4弾のテーマは味。和食、中華、フレンチ、イタリアンはては中近東まで、グルマンで好奇心旺盛な著者が世界中で咀嚼した食物とエピソードをウィットに富んだ筆で綴った傑作エッセイ集。「だけれど、この頃一つだけ西洋に来たときに食いたい物が僕にはあるんだ」「なんだい」「洋食だよ。洋食」「おう、洋食屋の洋食だ」(『洋食』より)、「唐津の藻屑蟹と上海の藻屑蟹を較べてみた。おおざっぱに見て、それは殆ど変わらなかった。ただし、甲の前部の両眼の間には、明確な差があった。唐津のものは平坦、上海のものには四つの棘があった」(『蟹の甲』より)、「パレルモでの最後の夜、美和子さんが突然、海岸に牡蠣を食べに行こうと言い出した。「牡蠣って、生の牡蠣」と僕が訊いた。「そうよ、美味しいのよ」と彼女は済ましている。「でも今は八月で夏の最中だし、Rの付かない月には生牡蠣は食べないことになっている」と僕は言った。「でもね、此処ではではRは関係ないのよ、字の読めない人が多いから」(『R』より)。解説は平松洋子さん。
内容説明
日本を代表する作曲家團伊玖磨が三十七年間にわたって書き続けてきた名エッセイ集から選りすぐったシリーズ第4弾。舞台は日本、アジア、ヨーロッパに中近東まで。「グルメではない、大喰いなだけ」という好奇心旺盛な筆者が地球のあちこちで体験した味をウィットに富んだ筆で書き綴った、極上の一冊。嫌いな物を食べるのが趣味ゆえに巻き込まれるトラブルとは…『アイス・クリーム』、唐津の藻屑蟹と上海の藻屑蟹を食べ較べてみたら…『蟹の甲』、アムステルダムの親爺が熱く語る珍説…『オランダの鰻』、ほか珠玉の四十八編。
目次
大蒜
鬼ごろし
あぶってかも
朝鮮焼肉
洋食
献立表
アイス・クリーム
阿蘭陀辛子
お茶
御辨当〔ほか〕
著者等紹介
團伊玖磨[ダンイクマ]
1924年、東京生まれ。作曲家。祖父は男爵・團琢磨氏。代表作に「夕鶴」、「ぞうさん」、「花の街」など。名随筆家として知られ、三十七年間にわたり書き続けられた『パイプのけむり』シリーズは大人気を博した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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