小学館文庫
金子哲雄の妻の生き方―夫を看取った500日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094060171
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

『僕の死に方』と対を為す妻のストーリー

42才で突然、肺カルチノイドという病のため余命宣告を受けた流通ジャーナリスト金子哲雄さん。2012年10月に亡くなるまでの約500日、妻の稚子さんはとことん寄り添い続けました。
誰が見ても仲睦まじいふたりも、夫婦として当初から平穏な道をたどったわけでも、死の受容も、はじめからできたわけではありません。確実に迫る死の瞬間を前にして、金子哲雄さんは、なぜそこまでして仕事を続け、何を残そうと考えていたのか、本書は妻の立場から解き明かします。
夫の希望に従って、夫を自宅で看取った体験から記した追記、●在宅で死ぬこととは ●死の恐怖にどう立ち向かうべきか ●死にゆく人にできること、などについての記述は、読む人の心を打つとともに、は、他に類のないリアルなアドバイスとして、参考になるはずです。

【編集担当からのおすすめ情報】
死を覚悟した金子哲雄さんが病床で綴った遺作『僕の死に方』には、今も「涙が止まらなかった」という感想が寄せられ続けています。『僕の死に方』へのアンサーブックともいえる本書では、妻の立場から見た看取りの記録とて、金子さんの壮絶な死を巡るいくつもの謎が解明され、金子さんが最後に渾身の力を振り絞って伝えたかったことが更に具体的に見えてきます。

金子 稚子[カネコ ワカコ]
著・文・その他

内容説明

突然の余命宣告。絶望の中でやがて彼は「命の始末」と向き合い始める。その臨終までの道程に妻はとことん寄り添った。出会いから別れまでのせつなく愛しい12年間…。これは売れっ子流通ジャーナリストの妻のしなやかな生の記録である。

目次

第1章 出会いは最悪だった―“夫婦”になるまでの道のり(違和感だらけの最初の出会い;4時間近い長電話 ほか)
第2章 試され続けた最後の40日間―逝ってしまう人に何ができるか(猫のような存在;毎日がお祭り ほか)
第3章 死後のミッションを遂行する―新しい自分に出会うために(ふっくらした頬、笑みをたたえて;通夜の席の涙の意味 ほか)
追記 金子哲雄を看取って知ったこと、伝えたいこと(在宅で死ぬこと;逃れられない死の恐怖 ほか)

著者等紹介

金子稚子[カネコワカコ]
ライフ・ターミナル・ネットワーク代表。2012年10月に亡くなった流通ジャーナリスト金子哲雄氏の妻。誰もがいつかは必ず迎える「その時」のために、情報提供と心のサポートを行うべく活動中。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。医療法人社団ユメイン野崎クリニック顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

再び読書

58
「ぼくの死に方」と合わせて読むとこの夫婦の短くても一生懸命生に向かって足掻いた必死さが感じられる。当然テレビでは見えない哲雄氏の怒りに少し意外に思う。そのエネルギーが流通ジャーナリストという彼しかイメージが浮かばない足跡を築いたのだろう。また、その個性の塊の彼と共に歩いて彼を看取ったが稚子氏の気持ちの切り替え方に驚く。逝く人が要望を出すのが、送る人の心を穏やかにさせ、遣り残しは無かったかという後悔に対する救いになるのは、全く気づかない事であった。この夫婦が一生懸命二人の生きた証である本でした。2016/06/01

きさらぎ

42
「僕の死に方」の方は読んだことがあるが、奥様の書かれた本が出ていたのは知らなかった。金子哲雄氏が亡くなってから6年が経つのか。あの風貌と独特な喋り方(舌が長い?)ははっきり覚えてる。 奥様のお母さんに充てた金子氏の手紙が素敵。深くまで理解しあった夫婦だったのだなぁと感動した。2018/08/28

(●▲●)とらうまん(*^◯^*)

30
【後悔が残るのは、大切な人とめぐりあったからだ】流通ジャーナリスト・金子哲雄氏の遺作『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』に対する妻・稚子さんのアンサーブック。 二冊揃えて改めて読んで、哲雄氏の生きざまや稚子さんとの夫婦の絆、マネージャーさんや医師との信頼関係などが非常に濃密なものであったことを再確認。また、在宅医療についてもいろいろと考えさせられました。病気の苦しみや孤独を真の意味で理解してあげることは出来ない、とことんまで寄り添い続けた人の言葉だからこそ重みを感じる著書でした。2014/07/25

さなごん

29
金子さんの書いた本も読んだけど奥さんの書かれた本。壮絶。としか言えない。そんな状況の中で死と向き合ってきたんだな。金子さんの奥さんの前で見せる姿は私たちがテレビで見ていた陽気な金子さんばかりじゃなかったんだなあ。2016/01/30

壱萬参仟縁

27
41歳という若さで肺カルチノイドという難病で哲雄氏は亡くなった(裏表紙)。10万人に1人の発症(79頁)。コロナ禍であったら、余計に苦しかったのではないかと推測。ホンマでっか!?TV で門倉貴史氏と小生も同年齢なので、惜しい存在をなくした。モノではなく、教育。人間への投資にお金を使うことが、いちばん賢いと指摘していた(63頁)。文化資本の尊重である。哲雄氏の最後の著書は『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』小学館(115頁)。私の場合は、YouTube番組、この読書Mとなりそうだ。2021/05/13

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