内容説明
2001年9月11日―同時多発テロによりアメリカ世論は一気に右傾化、ブッシュ大統領はアフガンへの報復攻撃を開始した。日本では「反米・親米」論争が沸騰し、反米派の著者は保守派言論人による人格攻撃に晒される顛末に。だが、よしりん節は止まらない。テロは善悪二元論や感情論ではなく思想的な背景を捉えるべきと現代の戦争を説き、アメリカに尻尾を振る“ポチ・ホシュ”を完膚なきまでに論破する!著者が指摘したアメリカの欺瞞は後に泥沼化する中東情勢で明らかになる。他に、「教科書をつくる会」との決別や靖國神社問題など、超ド級の特別企画が満載。
目次
伊勢神宮―日本のメッカに行ってきた
ポチ・ホシュとは何か?
アメリカの空爆は自由の宅配便?
「つくる会」は世界戦略を立てられるか?
内弁慶・田中真紀子に外交は任せられない
無宗教の「国立墓地」なんかあってたまるか!
ゴーマニスト・パーティー
『新しい歴史教科書』最後の攻防
国会議員が知らない靖國合祀の真実
Noisy Minorityと大新聞の協力〔ほか〕
著者等紹介
小林よしのり[コバヤシヨシノリ]
1953年福岡生まれ。漫画家。75年に「東大一直線」でデビュー。その後「おぼっちゃまくん」が大ブームとなり、ギャグ漫画に新風をまき起こし、小学館漫画賞を受賞。現在は雑誌『SAPIO』で「新・ゴーマニズム宣言」を大反響連載中、言論・思想界に地殻変動を引き起こしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あさひ
5
台湾論と戦争論2も読まねば。2016/11/05
Tetchy
2
本書は「9・11同時多発テロ」事件が起きた頃で、それがメインに語られている。この件に関して小林氏は被害を受けたアメリカ側に同情をするのではなく、テロ側のイスラム原理主義側の正当性を描いているのだ。この中立的な視線はものすごい。当時、この事件が及ぼした日本国民への、いや世界の国々の人々への影響たるや、筆舌に尽くしがたく深かった。あのとき、確かに世論はアメリカの主張支援に傾いていた。その風潮の中で、これほど論理を打ち立てたよしりんの慧眼に改めて身震いがする。2009/12/08