小学館文庫<br> ホット・キッド

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小学館文庫
ホット・キッド

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  • サイズ 文庫判/ページ数 568p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094054774
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

元海兵隊員の父を誇りに、カール・ウェブスターは、早撃ち名手の連邦執行官になった。少年時代に強盗殺人事件を目撃し、牛泥棒を遠距離から仕留めた過去を持つ、自己顕示欲は強いが正義感も強い、“熱い”男である。一方、百万長者の息子ジャック・ベルモントは、悪の道に憧れる放蕩者。父を強請り、銀行を襲い、アメリカ一のアウトローを目指す。ともに裕福な家庭に育った二人の“キッド”は、やがて対決へと向かう―。禁酒法が施行され、銀行強盗が横行した時代のアメリカ。鬼才レナードのタッチが冴える、都会派犯罪小説の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポルコ

10
次から次と悪党たちを撃ち倒すカールのクールなかっこよさに魅了させられる、ウェスタンと犯罪小説の融合体。適役ジャックの生まれながらの悪役ぶりもちょっとユーモラスで笑えた。とにかくボリューム満点のストーリーと、ドライな文体にしびれた。意外なラストも楽しい。2019/09/08

bapaksejahtera

8
連邦保安官(本書は執行官)補と、公衆の敵となる事を夢見る若者。対照的二人が主人公。J.キャグニー主演「民衆の敵」として映画化されたジョン・ディリンジャーや、「俺たちに明日はない」の時代を背景にして物語は進行する。一方は若くてタフガイのモテ男、他方親父からさえ金の奪取を試み無残な殺人を厭わぬ男。デリンジャーが殺される直前に見たであろう映画の見物から一家が帰宅直後のこと。決闘は執行官補の生家で繰り広げられる。長い小説であるが語り口はレナードらしい快活明朗な調子。レナードの読書では「スイッチ」と並ぶ出来と考える2020/04/02

らくだ

6
由緒正しいパルプフィクション。フーバー、デリンジャー、ボニー&クライドが活躍?した映画や小説でおなじみの1920~30年代が舞台の拳銃アクションです。あまり派手さはなく淡々と描かれた印象。もう一人の主役悪漢ジャックの、ひたすら自己チュウで身勝手な様は、感情移入こそできないけど作中での「魅力」は伝わる(^^)。2013/03/16

Tetchy

5
レナード節が冴え渡るレナードしか書けない男たちの物語、しかも自身の原点であるウェスタン小説!権力ある者が法律を作り、常にどこかで生き死にのやり取りが繰り広げられる無法の時代に生きるタフで、アブナイ奴らが縦横無尽に動き回るこの作品こそ、私が読みたかったレナードの小説だ。2005年発表とあるから、当時御年なんと81歳!こんなトンでる老人、日本にはいないだろう!レナードの若さに乾杯!2010/02/02

バ度ホワイト

4
アウトローたちがいっぱい出てきて、とっ散らかった印象を受けた 読み進めていくと登場人物たちの関係性が意外だったり納得だったりとっ散らかりではなく伏線だった~ 笑えるしドキッとさせられるし最高の犯罪小説 時代的にも『荒ぶる血』『無頼の掟』を思い出す 2016/06/11

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