出版社内容情報
ノンストップ時代ハードアクションの最高傑作・決定版!
国民ロマンである『平家物語』は、なぜ国民ロマンたり得るのか。それは現代と接点があるからである。話が少しも古びていないのだ。あるいは王朝末期から中世初頭にかけて、すでに現代より時代を先取りしていたかもしれない。どこに今日との接点があるか。それを探すのが私の役目である……。私は私の『平家物語』において新たな接点を見つけなければならない。新たな接点に読者の共感を誘い、『平家物語』の世界を読者と共有したい。この物語が今日においても最強のエンターティンメントであることを証明するのが私に課せられた務めである。(著者「はじめに」より)
内容説明
国民ロマンである『平家物語』は、なぜ国民ロマンたり得るのか。それは現代と接点があるからである。話が少しも古びていないのだ。あるいは王朝末期から中世初頭にかけて、すでに現代より時代を先取りしていたかもしれない。どこに今日との接点があるか。それを探すのが私の役目である。…。私は私の『平家物語』において新たな接点を見つけなければならない。新たな接点に読者の共感を誘い、『平家物語』の世界を読者と共有したい。この物語が今日においても最強のエンターティンメントであることを証明するのが私に課せられた務めである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
6
西行が清盛に語る言葉が印象的だ。/頂に登りつめるということは、ただ一人になるということでございます。/p971 栃錦が引退した時にラジオ番組で「横綱になったときどう思われましたか」と聴かれて、「引退のことを考えた」と答えたのを憶えている。人間は登り詰めると孤高になる。優れた人間はそこで下山することを考える。しかし下山は登山より難しい。ぼくは下山が恐ろしくて未だに天空を眺めている。本書では、美福門院得子と西行(佐藤義清)が清盛の幼馴染だったという設定になっている。完全な森村誠一の創作だ。2018/10/12