出版社内容情報
函館で闘死した、新撰組鬼副長・土方歳三の凄絶な死!
「死ぬなら戦場で死にたい」と、函館五稜郭で討幕軍に討たれた土方歳三。幕府の崩壊と共に消えた新選組の鬼副長として活躍した彼は、局長・近藤勇が官軍に投降した後も、新選組の指揮をとり、最後の最後まで戦い続けた──。頼みとする会津も敗れ、仙台で榎本武揚軍に加わる。そして、函館での凄絶な闘死。冷徹無比と言われた男の美しい生きざまとその魅力を浮き彫りにする力篇。
内容説明
「死ぬなら戦場で死にたい」と、函館五稜郭で討幕軍に討たれた土方歳三。幕府の崩壊と共に消えた新選組の鬼副長として活躍した彼は、局長・近藤勇が官軍に投降した後も、新選組の指揮をとり、最後の最後まで戦い続けた―。頼みとする会津も敗れ、仙台で榎本武揚軍に加わる。そして、函館での凄絶な闘死。冷徹無比と言われた男の美しい生きざまとその魅力を浮き彫りにする力篇。
著者等紹介
広瀬仁紀[ヒロセニキ]
1931年、東京生まれ。成城大学卒。歌舞伎、映画雑誌の編集を経てフリー。直木賞候補作『適塾の維新』等の歴史小説、『偽装倒産』『株価操作』等の企業小説、経済ミステリと著作多数。1995年没
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感想・レビュー
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えみ
62
俺は敵役…。何度もこの言葉を土方歳三は繰り返す。まるで自分自身を無理に納得させようとするかのように。新選組を守る為にはそうするしかないのだと言い聞かせるように。本当の心を隠して鬼に徹する。俺は人を殺し過ぎた…。その一言に土方の人柄が表れている。殺生をしたくてするものなんているか!と自分自身の行動との矛盾を感じつつ、これが最善策とも理解している土方という生き方をダイジェスト版のような形で読ませてくれた一冊。史実に忠実であろうと描かれただろう著者の意思が時々見えるのもまた一興。最後の散華の瞬間の心に彼を見た。2023/10/28
くたくた
22
中学当時手に入った新撰組本の中ではピカイチでした。
カナリア
15
個人的には山崎さんの出番が多くて嬉しいです。新撰組に詳しい人にはあっという間に蝦夷の話にいってしまった感じもしますが、面白かったです。2014/01/17
小雀✡ずーっと積読減強化月……
13
池田屋後から物語は始まる。無邪気で優しく情に厚い総司、豪放磊落で人情家だが将たる器を持つ近藤勇、土方の意を汲み、影の如くな山崎烝と斎藤一、実に表情豊かに描かれている。中川宮、恵林尼などホっと息抜きになる様な話を合間に入れ、話の進行に緩急が加わってるのもナカナカ良い。 全体的にかなり端折っているので、新選組初心者には向かないが読んで頂きたい書には変わりない。2015/08/22
りかん
11
「男が惚れる男」広瀬さんが描く土方像は正にそんな感じ。惚れているからこそ正しく知って欲しくて、土方さんの心情描写が入るんだろうけど、個人的には必要ないと思いました。その生き様から十分伝わるので。けれどこの作中の土方さんの描かれ方は好きです。鳥羽伏見から会津戦争までが飛んでいるのが残念なので、広瀬さんの他の新選組物も読んでみようと思います。2012/10/14
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