出版社内容情報
乗り物とモノ作りの世界最高速を担う人々
日本が世界に誇る新幹線の安全神話は、100分の1ミリ単位で線路や架線の摩耗をチェックする、超絶計測システムが支えていた。最新鋭の製鉄所では、高さ25メートルの巨大設備の中を、自動車ボディの原料となる薄板鋼板が時速40キロメートルで流れ続けていた。速さと安全を両立させる、新幹線、ジャンボジェット、超高速船の開発と運航技術。そして量と質を両立させる高速度のモノ作りの技術を、それぞれのメタルカラーたちに聞く、シリーズ第10弾。
猛速度こそ我が人生
内容説明
石垣島から西表島へ向かう小型客船に乗ったところ、あっけにとられた。は、速い!若い船長が言う。「時速八〇キロ、二〇トンクラスでは世界一速いんです」。誰がどんな技術で建造し、なぜこの航路にそんな船が投入されたのか?営業運転世界最高の時速三〇〇キロを実現した「500系のぞみ」。その猛速をもたらした「フクロウの翼」とは?自動車ボディ用の鋼板を作る製鉄所では六工程を一工程にするというとんでもない新設計により一〇日かかっていた製造時間を七二〇分の一の二〇分に短縮してしまった。メタルカラーの目標、「時間の壁に挑む」仕事の数々満載の文庫版シリーズ第一〇弾。
目次
100分の1ミリの磨耗を監視「新幹線架線」 東海旅客鉄道(JR東海)
時速210キロメートルで計測する「新幹線試験車」 東海旅客鉄道(JR東海)/日本線路技術
ジャンボジェット機「巨大エンジン整備」の極意 全日本空輸(ANA)
時速100キロの未来船「テクノスーパーライナー」 三菱重工業
20トン級で世界一速い「時速80キロアルミ船」の建造 江藤造船所/八重山観光フェリー
世界最高時速300キロ実現「500系のぞみ」新幹線 西日本旅客鉄道(JR西日本)
500系のぞみの「車輪と車軸」の超精密製造 住友金属工業
世界一を独走「複合工作機械」の名誉獲得の道 松浦機械製作所
1時間に250キログラム「炒り卵自動製造機」の温度加減 スエヒロEPM
世界最高の工具鋼安来鋼の原点「たたら製鉄」 和鋼博物館〔ほか〕
著者等紹介
山根一真[ヤマネカズマ]
1947年東京生まれ。独協大学ドイツ語学科卒。1998年「メタルカラーの時代」の業績に対し「東京クリエーション大賞」で大賞。2005年愛知万博愛知県プロデューサー、宇宙航空研究開発機構嘱託、日本文芸家協会会員
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感想・レビュー
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