さっきまでは薔薇だったぼく

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さっきまでは薔薇だったぼく

  • 最果 タヒ【著】
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  • 小学館(2022/04発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 96p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093888561
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

出版社内容情報

斬新な日本語が心に沁みる感動的な最新詩集

それぞれの詩のタイトルが、すでに「詩」になっているようだ。――「冬の薔薇」「指」「惑星」「生理詩」「猫戦争」「才能」「飛ぶ教室」「ぼくたちの屍」「無人駅」「春の薔薇」など全43篇収録。
以下、少しだけご紹介――
《恋が恋だという確証はどこにもないまま/死体になっても手を繋いでいたらその愛は本当って信じている人のため/死体の手を結びつける仕事をしている 本当の死神の仕事》――(「恋は無駄死に」から一部引用)
《「春の、川の上に、光を凍らせて、削ってできた粒を撒いていく仕事をしています、/あなたたちがきれいだと言うのは私が嘘をついているから。》――(「me & you」から一部引用)
最後に、「激流」という短い詩を全篇。
《死を逃れ逃れ、命を、泳ぎ切って残るは/無数の誰かの手の跡ではなく無数の桜のはなびらで//一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ/一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ//「故人は優しい人でした」/私の好きな色は白でも黒でもない/でも冬は好きでした/誰も話を聞いていない/私だけが知っている桜の木々よ さようなら》――(「激流」)

詩という言葉の連なりが、言葉にできない部分まで伝わる、いや、確かに私たちに届く。

内容説明

生まれても、生まれなくても、きみはこの詩に出会っただろう。今はそれしか言えないが、それだけを言えたら、この詩は溶けて、消える雪。

目次

冬の薔薇
恋は無駄死に

惑星
午前
氷の子

me and you
すべり台
満開
生理詩
repeat
晴れ
合わせ鏡の詩
激流
紫陽花の詩
裸足
猫戦争
打楽器
才能
水色
商業主義
本棚

飛ぶ教室
まばたき
三原色
天国
なって
部屋は氷
絶滅
雨だれの詩
カーキ・カーキ・カーキ
ぼくたちの屍
夕暮
ときめく
こいぬ座
短命花
雨になる
冬と昔
西の夕日
人で無し
春の薔薇

著者等紹介

最果タヒ[サイハテタヒ]
詩人。1986年生まれ。2006年現代詩手帖賞を受賞。2007年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。ほかに、小説やエッセイ、絵本など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

241
コロナ禍に書かれたためか、ネガティブ感や閉塞感漂わす詩の満載感。コロナの場合は、ポジティブ(陽性)の方がネガティブだという不思議感。より最果ての旅人になって、手の届かない存在になっていくという焦燥感。絶望を覆すことができない揺らぐ心を正義とせよ、きみが、死んでも残る詩。2022/10/14

けろりん

61
乾涸びた心臓を何万本もの透明なナイフが穿いたら滴り落ちる苦い水がたちまち無情に凍って薄墨いろの花びらになった。マスク越しの無機質な接吻でくっつけて薔薇の花を作ろう。青臭くひょろひょろな茎にご用心、繊毛みたいな棘がいつまでも手のひらを刺すから。棄てきれない情熱の溶鉱炉で灼熱した夕焼けが世知辛い現実の風に晒されて錆び、危うく妙なる調べを奏でる。何度でもこの残酷で綺麗な笞に打ちのめされ、優しくもない匂やかでもない美に陶酔する。冷たく静かな凶器。2022/11/01

なお

37
読メの皆様のレビューで最果タヒさんを知りました。中原中也賞を受賞する等、注目されている作家さんです。この詩集からは強い自意識と同調に反発する思いも感じました。感受性が豊かである事は時に生きづらさを感じたりもする。心の底にある思いを何かの形で吐露する事は、魂を解放させる事だと思います。しかし、心の底からの思いを形にできる人は多くはない。誰もが時折でも、密かにでも感じている心の底にある思い。それを自分の言葉で表現するのは難しいのです。深い海からでも、水たまりからであっても何かを表現する事の大切さを思いました。2024/03/25

アマニョッキ

37
『さっきまでは薔薇だったぼく』タイトルがもうグッとくる。久々のタイトル買い。いや本当は装幀にも惚れたんだけど。最果タヒさんを読むには歳をとりすぎたなと思ってあえて避けてきたのですが、とうとう手に取る日がきましたか。あれですね、内側に宇宙がある方ですねタヒさん。言葉が紙面からわきあがってきている感じ。芽吹きのような。生まれたて感がすごい。あつあつのマグマみたいだけどさわると低温でむしろさらさらみたいな不思議な感じ。これ響くひとには響きすぎて鼓膜やぶれちゃうんやないすか。どきどき。2022/04/29

26
最果タヒさんの詩は久しぶり。詩のひとつひとつが切なさや痛みや恋情であふれていて、ひとつ読んでは心が痛み、ひとつ読んでは切なさを感じ、ひとつ読んでは誰かを好きな気持ちを思い出す、そんな詩集だった。美しさで隠した棘をもつ薔薇のように、この詩集も綺麗さのなかに痛みを隠しもっている。だけどその痛みさえも美しいのだ。本当に、どうやったらこんな言葉を紡げるのだろうか。わたしもこのように言葉をつなぎあわせて、綺麗にわたしの想いを表現してみたい。それがたとえ、わたしの痛みを表したものでも、美しく昇華させてみたいのだ。2022/10/05

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