ボローニャの吐息

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093885461
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

イタリアの人の美意識を描く傑作随筆集

イタリア在住の人気エッセイスト・内田洋子が描く、イタリアの人々の美意識をテーマにした最新随筆集。
ミラノ、ボローニャ、カプリ島、ヴェネツィア、プーリアの山村の日常生活の中に見つけた音や色、味覚、匂い、手触りを通して、イタリアの<美しいということ>の源を探る。
雨に沈むヴェネツィアで思い出すピアニストの人生『雨に連れられて』、美術館から盗み出された名画の数奇な運命を辿る『それでも赦す』ほか珠玉の15編。

ミラノの髭
見ている
甘くて、苦い
雨に連れられて
キス
風を聞く
赤い汗
ゆらり、ゆらり
緑の海
流浪の人
色に舞う
ハッピー・バースデー・トゥー・ユー
それでも赦す
ボローニャの吐息
イタリア・美の原点

内田 洋子[ウチダ ヨウコ]

内容説明

ラッファエッロの「聖母画」数奇な盗難事件ほか、イタリアの日常にひそむ美を巡る15の人間ドラマ。在伊30年余の著者が描く最新随筆集。

目次

ミラノの髭
見ている
甘くて、苦い
雨に連れられて
キス
風を聞く
赤い汗
ゆらり、ゆらり
緑の海
流浪の人
色に舞う
ハッピー・バースデー・トゥー・ユー
それでも赦す
ボローニャの吐息
イタリア、美の原点

著者等紹介

内田洋子[ウチダヨウコ]
1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。通信社ウーノ・アソシエイツ代表。2011年『ジーノの家 イタリア10景』で「日本エッセイスト・クラブ賞」、「講談社エッセイ賞」を同時受賞。現在、イタリア在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

375
表題作のように魅惑的なタイトルを付された珠玉のエッセイが15篇。個々の1篇の後に、そして全てを読み終えた時には思わずため息が漏れる。篇中の1篇「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」はピエトロという演劇人との邂逅を語るが、彼にあってはお芝居の舞台はおろか、日常の挙措動作やおしゃべりまでが、あたかも演劇であるかのよう。そして、ここに描かれた15篇はミラノであったり、ヴェネツィアであったり、時にはマラケシュであったりもするのだが、それらの全てはピエトロが演じて語るお芝居の如き様相を呈しているのである。2023/01/01

どんぐり

68
1年の半分が雨のミラノを綴った「雨に連れられて」と「甘くて、苦い」に登場するドゥオーモの5つの扉と雨水のはけ口となっている怪鳥。フランチェスコ・アイエツ作『接吻』に言及した「キス」、ヴェネツィアのカーニバルでかぶる仮面の「ゆらり、ゆらり」、イタリアで起きたテロ事件の〈鉛の時代〉とクリスティアン・ボルタンスキーの鎮魂の芸術にみる「ボローニャの吐息」、どれをとっても内田さんらしいイタリアをめぐるエッセイ15篇。イタリア行きたい!2019/06/13

チョコ

44
イタリア紀行だけど、小説のよう。去年、イタリア旅行へ行ったので場所を思い出しながら。ツアーでものすごい早さで回ってしまったので、今度は事前にこの本を読んでゆっくり滞在してみたい。2020/10/10

ユメ

42
これまで読んできた内田さんの著作のほぼすべてに、ミラノが登場する。私が持つミラノという街に対するイメージの大半も、内田さんによって形作られているかもしれない。それなのに、私はなんとぼんやりした読者だったのだろう。本書を読んで、胸の内でミラノのイメージがみるみる鮮明になっていった。ミラノの円心は、ドゥオーモ。大聖堂と広場が、ミラノの人心を掴んでいる。ドゥオーモについて綴られたくだりを追うと、ミラノという街の精神性や、内田さんがミラノに魅了された理由がこれまでより理解できたような気がした。2019/07/08

イオちゃん

39
内田さん2冊目。小気味よい筆致で、イタリアのいろいろな素顔をのぞかせてくれるエッセイ。美術館の制服?が顔じゅうの髭とか、カラフルな染毛事情、ヴェネツィアの冠水、仮面の効能、北部の胃袋を満たす緑の海のような南部の広い麦畑、怪しげなマラケシュの旅、ラファエッロの絵の盗難事件の顛末、ボローニャの悲惨なテロ事件…を街角のバールでお酒でも飲みながら、聞いている気分になる。とにかく読み応え十分な一冊。2017/04/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11536632
  • ご注意事項