白菊‐shiragiku―伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093883764
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本一感動する花火の原点はここにあった

「三尺玉」「ナイアガラ」そして復興祈願花火「フェニックス」……。
日本三大花火大会の一つに数えられ、毎年百万人もの観衆を集める新潟県・長岡の大花火は、見ているだけで涙を誘われる“日本一感動する花火”とも評されている。

なぜ、花火で泣けるのか?

「涙の理由」を知るべく、著者は、半世紀以上にわたって長岡花火を打ち上げ続けてきた花火師・嘉瀬誠次(九十二歳)への取材を重ねた。その花火づくりに大きな影響を与えてきたのは「戦争」「シベリア抑留」という苛酷な経験であり、嘉瀬が亡き戦友への想いを込めてつくった花火「白菊」にこそ疑問を解く鍵があった――。

「伝説の花火師」の生涯をたどり、感動の真実に迫るノンフィクション。

【編集担当からのおすすめ情報】
毎年8月2日・3日に長岡まつり大花火大会が開催されています。地元出身の著者もまた、長岡花火を見るたびに涙してきた一人だったそうです。他の花火大会を見ても、そのような思いになることはなく、なぜ長岡花火だけそうなるのか……その理由を知りたいと思ったことが、本書の出発点でした。それから、取材・執筆を重ねて、最終的に「花火」というものの奥深さをじんわりと感じられる一冊になっていると思います。

プロローグ 「涙の理由」を探して

第1章 伝説の花火「嘉瀬の白」

第2章 花火師とシベリア抑留

第3章 アムールに咲いた「鎮魂の花」

第4章 二〇一三年冬、ハバロフスク

第5章 雪国に舞う「不死鳥」

かなり私的なエピローグ

内容説明

三尺玉、ナイアガラ、フェニックス…百万人もの観衆を集める「長岡花火」は、見る者の涙を誘う「伝説の花火師」の生涯をたどり、感動の真実に迫るノンフィクション。

目次

プロローグ 「涙の理由」を探して
第1章 伝説の花火「嘉瀬の白」
第2章 花火師とシベリア抑留
第3章 アムールに咲いた「鎮魂の花」
第4章 二〇一三年冬、ハバロフスク
第5章 雪国に舞う「不死鳥」
エピローグ 嘉瀬さんと私

著者等紹介

山崎まゆみ[ヤマザキマユミ]
1970年新潟県生まれ。ノンフィクションライター、温泉エッセイスト。駒沢大学文学部卒業。世界31か国1000か所以上の温泉を訪ねる一方、日本の温泉の魅力を世界に伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かのこ

73
登録後再読。なぜか涙を誘う花火・長岡花火。毎年一番に打ち上げられる慰霊の花火「白菊」を生んだ伝説の花火師・嘉瀬誠次さん。 年末オフ会でご紹介しようかなと考えて、行きの新幹線の中で再読。 結果、別の作品を紹介したけれど、やはりこの本はとても素敵な作品。 なぜか泣ける花火を描くこの本自体、読んでいて、なぜかふうっと涙がこみ上げてくる瞬間が何度もある。単純な哀しみではなく、何かに圧倒される不思議な感覚。 今年読んだノンフィクションの中で、人という視点で一番印象に残るのが嘉瀬さん。あなたに出会えて良かった!2017/12/04

桜もち

53
長岡大花火大会を2002年までたった1社で取り仕切っていた伝説の花火師、嘉瀬誠次さんのノンフィクション。どうして口絵の花火の写真だけで涙がにじんでくるんだろうと思っていたが、長岡の花火を実際に見ると、なぜか涙が出る人続出の花火なんですって。見たことはないが、見てみたい。花火の花は、手向けの花。花火の火は復興への希望の火…これ、図書館の専門書の火薬コーナーにあったよ?!もっと、目立つところに置いてください!2016/07/03

at-sushi@進め進め魂ごと

50
温泉ライターとして知られる著者が、同郷人というかド近所で長岡花火を守り続けてきたレジェンド花火師・嘉瀬誠次氏のルーツを追ったノンフィクション。 過酷なシベリア抑留から生還した氏が、同地で逝った同胞のため、ソ連時代のハバロフスクで弔花として花火を打ち上げ、市民達がその時の感動を氏の名と共に語り継いでいるくだりは胸アツ。氏がその礎を築いた長岡花火を象徴する「フェニックス」は、Youtubeで観るだけで訳もなくボロボロ泣けてくる。一度は生で観てみたい。 2024/08/14

かのこ

49
読書会で紹介していただいた本。 毎年8月、長岡大花火大会の最初に打ち上がる鎮魂の花火“白菊”。 雪の白さを持ち、ゆっくりと、楚々と咲くその花火を生んだ「伝説の花火師」と込められた想いを追うノンフィクション。 とてもいい本だった。「伝説の花火師」嘉瀬誠次さんがとにかく魅力的な人!懐の深い優しさと動じない強さと純朴で真摯な姿勢と…こりゃあこの人の為に!と思わせられる。読書会での紹介の通り、誠次さんの方言が文字で読んでも味があって、チャーミング。シベリアの慰労会でのエローヒンの行動に対するコメント最高(笑)2017/05/21

いちろく

47
紹介していただいた本。夏の夜空に咲く大輪の花、白菊。打ち上げられる白菊は、戦争の犠牲者への鎮魂を祈り霊前へ捧げる光の香華であるという。長岡の花火と白菊に魅せられた著者が、伝説の花火師を追う所から始まるノンフィクション。戦後直後のシベリアでの強制労働の経験が、その後の花火師の人生に大きく影響を与えた事。そして、長い時を経てシベリアでの花火大会へ至った心情には、考えさせられるモノがある。一人の花火師の思いは、今も毎年夏の長岡の夜空を彩っており、これからも語り継がれるはず。花火を愛する全ての人へ。紹介感謝!2017/05/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8201837
  • ご注意事項

最近チェックした商品