出版社内容情報
「鉄道員」で直木賞を受賞したベストセラー作家によるエッセイ集です。JAL機内誌「SKYWARD」人気連載中の旅エッセイ「つばさよつばさ」の単行本化第2弾として刊行いたします。第1弾は2007年に単行本刊行。
内容説明
チュニジアで熱波に遭い、ラスベガスに遊び、西安を逍遥す…珠玉の40編。
目次
いま、どこ?
書斎症候群
恐山へ
わが体験せる世界三大暑気
アイム・ファイン!
旅の手順
あらたかな領収書
トイレの福音
君もどうかね?
このごろの作法〔ほか〕
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951年東京生まれ。日本ぺンクラブ理事、日本文藝家協会理事。『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞受賞。『中原の虹』で吉川英治文学賞を受賞。多彩な作風で多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズメ
18
久々のエッセイに選んだのがこの本。やっぱり浅田さんは外しません。笑いのツボをさり気な~く抑えてらっしゃる。最近めっきり笑いが日常から滑り落ちているところ。本当に楽しめました。ところで是非ともお体を大切にして頂きたいですね。長生きしてガンガン書いて頂かなきゃ~、くれぐれもご自愛下さいませ。2011/04/15
さゆ
18
脱帽!行間から「てやんでえっ!こちとら江戸っ子だい!!」と聞こえてきそうなエッセイ。ゲタゲタ笑った。あまりにおもしろく、一人占めするのがもったいなくて、ねえねえ聞いて!と音読したくらい。 それでいて、なるほどー、と思うこともちゃんと書いてある。「私はつねづね、歴史上の人物には善悪の評価を与えるべきではないと考えている」との言葉に、彼の書くもののバックボーンを感じた。それと作家の矜持を感じた。さすがだわ。まいりました。2010/05/13
chatnoir
17
クイズ番組のランキングで好きな作家第8位だった浅田さん。実は小説は1作も読んでいないけど、人柄が楽しくて好ましくてエッセイは何冊か読んでいる。そして、この本は2度目。2度目でもとても面白い。傑作だったはずなのに怒った際に忘れてしまった幻の名作の話、函館の閑散としたホテルの部屋で食べたイカの活造りの話、御髪の薄いお話、ヂヌシである話、心筋梗塞の話...悲惨である話ですら楽しく読めてしまうのが著者の力量と茶目っ気なんだろうなぁ。空飛ぶレタスの〝でぇ~い″はなさらない方が良いかと存じます(笑)2019/05/16
お静
17
痛快な浅田節で一気に読んでしまった。自分を恥ずかしがりと言っているがきっとこれも大ウソ。作家は嘘つきだと自弁しているが、それは 謙遜というものだ。デブ、ハゲの自虐キャラもその一つなんだね。2017/08/06
ミナコ@灯れ松明の火
17
一病息災、浅田先生がご無事で、またこうやって豪快かつ繊細で奇想天外だけど道徳的ないつもの浅田節を読むことができて、ほんとうによかったです。魅力的な頭つるつる系おやじ様の代表格。ところどころ、首がもげるほど頷きながら読みました。2010/07/12