おがたQ、という女

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  • サイズ B6判/ページ数 175p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093875141
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

新ネガティブシンデレラストーリーの誕生。

「おがたQ」と名乗る主人公の謎の美少女の「おんなの一生」を、文化人の父・小林徳二郎になすがままの母、そのふたりが子育て放棄したため実質的な育ての親である沖縄県石垣島在住の神懸かり的な祖母・浦添マツ、そして大学の映画学科の愛すべき超まぬけ男・海野鉄男などくせのある登場人物などに絡めて描き出す。 「 」がひとつも出てこないベタベタとした粘着力のある「あらすじ文体」で紡ぐ、過剰なまでに切ない「ネガティブ・シンデレラ・ストーリー」。

内容説明

地球の自転の音が鳴り響く。ネガティブ・シンデレラ・ストーリー。せつなくキュートで、濃過ぎるほどに濃い、驚異の新人作家、待望の書下ろし第二弾。

著者等紹介

藤谷治[フジタニオサム]
1963年東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。会社員などを経て、下北沢で独自のこだわりで開いた書店を経営。03年に『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽこにゃん

5
初藤谷作品。そもそも、このタイトルが気になり読んだのだけど、単純に可笑しい話かと思いきや、想像とは違って、妙に印象深く胸の中に何かが残る作品。 淡々としているようで怒涛のごとく押してくる文章、年代もどうも自分と同じな時代背景も手伝って、気付けばかなり感情移入(多分おがたQに)していたらしく、最後はなんとも言えぬ寂寥感と、一方で満足感とが、ごちゃまぜ。泣けてました。キューちゃん!2009/12/29

聖月

3
◎◎内容は全然書きたくないぜ、ベイビー。とにかく文章が凄い。濃密でいて透明感があり、奇想でいて自然さが溢れている。こういう文章を読みたかった。森見登美彦の文章が好きとか書いたことがある評者なのだが、藤谷文体に較べれば森見文体は幼稚園。藤谷は評者にとってのノーベル賞もの(^O^)/と、すべて個人的嗜好ですが(^^ゞ悪しからず2007/10/27

にがつ

2
あっという間に読んでしまった。セリフとしてのセリフはなく、文の波に流されて行くようだった。しかしQのまわりの人々は、知るほどにQをひとりにしていく。鉄夫も結局そんな感じだし、タイミングが悪すぎる。しかも結局父は自分のためにQをずっと使うだけの父だった。おばあはファンタジーかよ…と思ったが、Qがそう思っていたかったのかもとも感じる。鉄夫とQが映画の話をすごく楽しげにやってるシーンが読んでてなんだかホッとした。2015/07/17

ちこ

2
タイトルからして風変わりなストーリーなのかと思いきや、何だかとても切ない気分に。おがたQ!!!2012/11/26

うめぼしみどり

1
おがたQと名乗る女が主人公の、ネガティヴシンデレラストーリー。不幸だけど羨ましい。心に受けた傷も、最後の最期までかっこいいから妬いてしまった。鉄夫との映画談義、おもしろかったな。映画は寝てしまうからあんまり観ないけど、ふらり、寄ってみてもいいなぁ。2017/04/26

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