出版社内容情報
「山口青邨?面魂」「種田山頭火?独り言」「鷹羽狩行?洒脱」など、取り上げた46人の俳人は、そのタイトルだけで作風が的確に表現されています。わずか4ページでひとりの俳人の人生・句を凝縮して語る文章は見事です。
ハードバイオレンス&エロス小説の第一人者・勝目梓さんの隠れた一面は、俳句評論です。いまでも語られる仕事の一つに『俳句の現在』シリーズ(三一書房 全15巻)の一冊「鷹羽狩行集」(1986年)に付けられた長文の鷹羽狩行論があります。また、勝目さんは、担当編集者と「全日本俳句結社総評議会」と銘打った句会を年数回、20年に渡って主宰し、ご自身も「一煙」の俳号で俳句と遊んでいます。 本書は、山口青邨、金子兜太、山口誓子といった大家から結城昌治、種田山頭火、久保田万太郎など46人の俳人を取り上げ、句の魅力、その人生を作家的な視点から描いています。「山口青邨?面魂」「種田山頭火?独り言」「鷹羽狩行?洒脱」などそれぞれの俳人に付けられたタイトルを見ても小説家の機知が感じられます。近・現代の俳句の森を概括するにも、好きな俳人のもう一つの解釈を楽しむにも格好な一冊です。
内容説明
文芸の海に俳句を投じ、その魅力を専門俳人よりも明晰に語る、俳句の時代にふさわしい一書。小説家による俳句論・俳人論、それがおのずから俳句史になっている。
目次
面魂(山口青邨)
独り言(種田山頭火)
微笑(長谷川双魚)
男っぽさ(石原八束)
沈黙(鈴木六林男)
変容(三橋敏雄)
心地よさ(稲畑汀子)
沈潜(飯田龍太)
諧謔と反語(結城昌治)
境涯(富田木歩)〔ほか〕
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