山本美香 中継されなかったバグダッド

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  • サイズ B6判/ページ数 168p/高さ 13X19cm
  • 商品コード 9784093874588
  • NDC分類 302.281
  • Cコード C0095

出版社内容情報

今回のイラク戦争で激しい戦闘が繰り広げられ、市民・ジャーナリストを含む多くの人々の命が失われたバグダッド。開戦直前から終戦までイラク戦争の裏側をわかりやすく、そして鋭く書き下ろした衝撃の一冊。

『このイラク戦争でいったいどれだけの命が奪われただろうか。病院では、爆撃の被害にあった男性が声も出ないのに、「ありがとう」と唇を動かした。私の手を握りしめ「見てくれ、日本に伝えてくれ」と家族の死を涙ながらに訴えたイラク人たちの声が耳から離れない。どうしても忘れることのできない悲しい出会いばかりだった…』(本文抜粋) 戦火のバグダッドから生中継を通じて発信し続けた34日間。目まぐるしく過ぎる時間の中、テレビでは伝えられなかった出来事や思いを山本美香氏がこの一冊にまとめ上げた。これが山本美香氏の体験した【中継されなかったバグダッド】の記録だ。その記録のなかには、イラクの人々ひとりひとりの中継されなかった命の叫びがあることも是非感じて欲しい。

内容説明

唯一の日本人女性記者現地ルポ。イラク戦争の真実。

目次

1 嵐が来る前に―カウントダウン48時間
2 爆弾が降ってきた―戦時下のバグダッド・ライフ
3 勝つのはどっちだ―情報戦争フセインVS.ブッシュ
4 もう逃げられない―バグダッド陥落寸前
5 さらば、フセイン―終わらないイラク

著者等紹介

山本美香[ヤマモトミカ]
1967年生まれ山梨県出身。都留文科大学卒業後、CS放送局に入社。報道記者、ディレクターとしてニュース、ドキュメンタリーを制作。95年退社後アジアプレスに所属、96年から独立系通信社ジャパンプレス記者。これまでにアフガニスタン、コソボ、チェチェンなど10ヶ国以上の紛争地を取材。2001年、米同時多発テロ事件発生時からアフガニスタンに留まり、カブール陥落まで取材を続けた
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

88
2012年8月、取材先のシリアで銃撃戦に巻き込まれれ死去した山本美香さんの本。イラク戦争時のバクダッドで取材したときのルポルタージュ。メディアを通じてあの戦争のことは見聞きしたが実際にバクダッドでは乳児や子供、老人多くの市民が犠牲になった。食糧不足、水不足、医薬品不足・・今イスラエルとガザ地区の紛争と同じく弱者が被害を受けるパターンは今も昔も変わらない。イラク戦争では様々な新型兵器が使われたというがあれじゃら20年、現在は一体その兵器はどのように過激になっているのかを考えると恐ろしい。2024/09/17

アッキ@道央民

32
シリアの内戦取材中に亡くなられた山本美香さんのイラク戦争取材の記録。ミサイルや銃弾が飛び交うバグダッド。米英軍の空爆が始まり、地上戦。首都陥落。その一方で、バグダッドに暮らす市民までもが命を落としたり、取材陣が泊まるホテルにまで爆撃が!!どんな大義名分があろうと戦争なんて、悲しみや憎しみしか生まれない。危険を犯してまで取材するジャーナリストの人達。その方々の伝える映像を通して少しでも多くの人が戦争の愚かさを認識しなければ。読んでみて良かった一冊です。2015/02/14

スー

24
戦争は人を変えてしまう。アメリカ兵達は普通の若者なのに敵地でのストレスと恐怖にさらされ過敏になり一般人に強圧的な態度をとる事や射殺が増えていく。イラク人達も誤爆や暴力的な家宅捜索でアメリカへの失望が募り憎しみが高まりアメリカ兵への攻撃が増え終わりが見えない状況に。戦争終結後も劣化ウラン弾や不発弾で多くの人が傷付き命を失っている。美香さんの憤りがよく伝わってきました。2018/06/20

c_a_m

12
シリアで亡くなった山本さんのルポ。イラクでも紙一重のなかで生きていたのだ。家で戦場ジャーナリストの話をしていたとき、ふと家族が「腕のいいジャーナリストほど戦場で死んでしまう。何故なら重要な場所をかぎとってしまうから」山本さんはきっとそんな人だったんだろう。本文のなかで、私は戦場で死ぬためにきたんじゃない、かの状況を伝えつつづけなければいけないんだと書いてある。もっと生きて真実を伝えてほしかった。ご冥福をお祈りします。2012/11/18

テツ

6
シリアでの取材中に亡くなった山本美香さんによるイラク戦争のルポ。戦争は何も生まない。夥しい数の人間が死に、残された人々も荒れ果てた土地で苦しんで生きていかなければならない。戦場ジャーナリストという仕事には賛否両論あるだろうけれど、こうした悲惨さを写真で世間に突きつけて是非を問うという行いには意義があると思う。恐らく人間が滅び去るそのときまで戦争は消え去らないだろうけれど、その悲惨さをなるべく多くの人間で共有し、少しでも戦争の数を抑えていければと心の底から願う。山本さんのご冥福をお祈りします。2014/06/26

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