出版社内容情報
戦後最大の物語作家はいかにして誕生したのか?混乱する終戦後の日本、江戸川乱歩らとの交流。医学生として学ぶ傍ら、作家デビューを果す。こうした出来事を克明に綴った昭和22・23年度の日記。
戦後最大の物語作家である著者は終戦の年、23歳の医学生であった。忍法帖、推理、ホラー、明治物、独自の死生観を表す随筆、そして戦中派日記と精力的な作家活動をした著者は混乱する戦前、戦後の日本をどう見つめていたのか? 又、自らの生き方をどう模索していたのか? 透徹した目で生活を克明に綴った戦中派日記シリーズは第1級の昭和史資料であると同時に風太郎ファン、研究者にとっても必読の一冊である。
内容説明
55年を経て初公開、絶讃された「戦中派焼け跡日記」に続く、作家“山田風太郎”誕生の日記―。医学生として学ぶかたわら、作家への道を模索する日々と混乱する戦後日本を感性豊かに綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キートン
3
医学生の山田誠也が小説家『山田風太郎』として出発する最初の年ともいえる昭和22年から23年までの日記。 以下読んでいて思ったことを長々記入。 『達磨峠の事件』を読んだことが無かったので、どんな噺家あらすじを探してみると医学生である自身の知識を動員した感じの作品らしい。作家のデビュー作には自身の得意分野を活かした作品が多いように思うが、山田風太郎もその一人だったんだな。 日記の中の所々に戦前の作家・大阪圭吉の名前が出てくる。 山田氏は大阪氏の作品を1つだけ読んだと書いているが、それはどれでどんな感想を2026/03/13
やいゆえよ
1
ものすごい勢いで小説を書きまくってる風太郎。しかも晩年までそのペースはかなり保たれていたと思うと、頭が上がらない(なぜ?)。時代が混沌としていようと、生活が困窮していようと、出てくる人間は出てくる。2025/04/12
緋色有機
1
山田風太郎と言うと、忍者や侍のすっ飛んだ娯楽小説しか思い浮かばないのだが、戦後の実生活がうかがえて興味深い本だった。いろいろなものの値段が記載されていて、電卓を片手に計算しながら読んだ。横溝正史や江戸川乱歩との交流も書かれていて、作家同士は孤独ではなかったのだなと思った。2018/10/13
小僧武士
0
『一体日本人は政府を頼り過ぎる。ヤレ米がない、ヤレ電車が混む、ヤレ夏が暑い冬が寒いと、政府を責める。しかし一体政府なんて実体はあるのか、国家なんて実体はあるのか。これ即ち、そんじゃそこらにうようよしている泥棒面の、ずるい子汚い、醜い、貧弱な日本人の集合に過ぎんではないか。美衣美食、ひたすら名声を追いまわす政治家と、意地悪な木っ端役人の集合体で、皆己自身のために生きているので他人の為に生きているのではない。こんなものをアテにして不平を言うのは愚の骨頂である。各人黙して、ひたすら自分の為に生きるべきである。』2011/07/06
ぼの
0
本の後半になるほど印税が入ってくるようになるけど、それが現在の貨幣価値でどのくらいのものかがわからない。インフレも進んでいる時期だろうし。2011/03/28




