出版社内容情報
「歴史は偉人が作るものではなく、大勢の人々の動きが集積したもの」という著者の歴史観に基づいて書かれた、親子で読む〃羽仁日本史〃採集時代から現代、そして「21世紀に生きる道」までを語りつくす。
「日本に住む私達の大多数にとって、日本の敗戦に至った道すじはほとんど記憶の外にありました。敗戦した直後は、無理にもその記憶を忘れてしまおうとした人々も多かったと思われます。今日では、若い世代の多くの人にとって、それは文字どおり記憶の外の出来事なのです。第二次世界大戦において、日本はアメリカと敵対して戦ったということさえ、意外だと思う人が多いのです。日本はアメリカ、イギリスとともに、世界の主流に立って戦ったのだと、信じているからです」 『羽仁進の世界歴史物語』で好評を得た著者が若い世代に日本の歴史を問いかける。 「狩猟時代にも身体的な理由などで狩に参加出来なかった人はいたはずです。しかし、彼等が集団から排除されていたばかりではないようです。火を守る役などに、身体の不自由な人が当たったことが、遺跡で確認されています」 「日本的なものは何時から生まれたのか」。そのルーツを探っていくと「室町時代、それに続く安土桃山時代にほぼ完成しています。畳の定着にその歴史を見ることができます」など、人に対するやさしい見方と、羽仁進氏独特の歴史観が展開されています。
内容説明
「日本的」なものとは何なのか人類史の視点から見直す親と子で語り合う日本の歴史。
目次
豊かな島で物語がはじまる
自然への適応から人間との関係へ
階級が生まれ、クニが造られていく
天皇の誕生
「日本国」の知らなかった文化
偉大なる愚挙 大仏造立の影には
平安時代はじまる―仮名の発明から平将門まで
日本的仏教への道―空海から浄土信仰まで
平安京から離れた東北では何が起こっていたのだろうか?
日本の進路が決まった―平清盛の挫折〔ほか〕
感想・レビュー
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