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出版社内容情報
50歳で奄美大島に渡り、病いや貧苦と闘いながら南海の自然を描いた伝説の画家の波瀾の生涯。
内容説明
伝説の日本画家田中一村ただ一冊の伝記。画壇に背を向け生涯、妻を娶らず自らの才能だけを信じ貧窮をものともせずひたらす絵をかいた69年の軌跡。東京・千葉・奄美と移り住んだ一生を追う。
目次
東京時代
千葉時代
奄美時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いっこ
5
大津で開催されている田中一村生誕110周年記念展を見て、この人の生き方に興味を持った。日本のゴーギャンともいわれるそうだが、もっとストイックだ。いい絵を描くためにだけの人生。奄美大島での作品が注目されるが、自負と世間の評価とのギャップに苦しみながら描き続けた千葉時代があってこそと思う。新聞に連載された文章をまとめたものなので淡々とした書きぶりであるが、それもよかった。2018/08/05
HH2020
4
◎ 読んだのはずっと昔。いつのことか覚えてない。衝撃を受けたのははっきり覚えている。ふだん図書館で借りてしか読まない私が珍しく本屋で購入した。この本はぜひ手元に置いておきたかったから。田中一村が世の中に見出されるきっかけになった本である。田中一村の生涯を記した別の本(もっと知りたい田中一村)があることを知って、いまさらだけど読んだ本に登録することにした。2016/12/21
調“本”薬局問悶堂
3
小さな縁がつながった本。 そして、これからをつなぐ本になる。 一村さんが好きだったピカソはもっと要領よく生きていたんだ。上手に生きてもいいのにと思いながらも、命を捧げられることがあるという一村という人間がうらやましくもある。2022/07/29
Hiroki Nishizumi
3
一村に興味を持って何冊か類書を読んだ。本書で改めて自虐的に書かれた「狂った狼 死神先生」を感じた。芸術を極めることは本当に人間が目指すことなのだろうか、と。2020/06/24
こざるん
2
子ども頃から大好きな田中一村の絵。この本もずっと本棚にあって、遠い昔に読んだのか?それとも再読なのか、ちょっと不明。世の中がきな臭く、禍々しく、情報も自然環境も汚れに汚れてしまった現在に疲弊していたが、田中一村の壮絶とも言える人生の記に救われる思いがした。緑の中をつぶさに見ながら歩ける生活に戻りたい。2015/07/30