出版社内容情報
畑野 智美[ハタノ トモミ]
著・文・その他
内容説明
世に蔓延する感染症。アルバイト店員ミチルの収入は激減し転居を余儀なくされる。そんなミチルを温かく迎えてくれたのは、40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」の人々だった。訳ありな女性達が迷いながらもたくましく生きる様を見て、ミチルは自分の幸せを他の誰でもない自分で叶える術を身につけていく。迷える女性に読んで欲しい珠玉の物語。
著者等紹介
畑野智美[ハタノトモミ]
1979年東京都生まれ。2010年『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞。2013年に『海の見える街』、2014年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kotetsupatapata
225
星★★★★☆ 40代女性のいわゆる“おひとりさま”を取り巻く環境や日々の葛藤 さらには貧困やジェンダーギャップを描いた著者渾身の作品。 小生もほぼ同世代(ロスジェネ世代)なので、女性の悩みは理解できない点もありますが、20代や30代とは異なった将来への不安や、憎からず思っている丸山さんとのハッキリしない関係性等は痛いくらい伝わってきました。 結局最終的に決定権があり、また頼れるのは自分自身なのだから、もっと自分を信頼しないといけないですね。 色々と考えさせられた1冊でした。2022/11/14
とろとろ
223
40歳以上独身女性限定のシェアハウス若葉荘。40歳を過ぎて主人公の収入は激減し安い若葉荘に転居することに…。一緒に住むことになった訳ありな女性達の素性が、ちょっとした事件やハウスの台所で交わされるさりげない会話によって少しずつ明かされていく。迷いながらもたくましく生きている女性達の話を聞きその姿を見て、自分の幸せのためには困難な問題が起こっても、そこに飛び込んでいく勇気を必要だと気付き、ついにはこのシェアハウスに住む人達のまとめ役になろうと努力する…。というとても爽やかで希望の持てるお話でした。一気読み。2023/01/08
のぶ
218
女性の生き方を真剣に描いた一冊だった。主人公の望月ミチルは感染症の影響を受け、アルバイト先の飲食店の売上が激減し、生活に困って家賃の安い住まいに移ることになる。そこが40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」だった。最初は不安を抱えていたが、温かく迎えてくれた管理人のトキ子さんに出会い、他の若葉荘の住人とも少しずつ打ち解けていく。悩みを抱えていたのは他の住人も同じ。それらの人たちと悩みについてディスカッションする場面は迫力満点。次第に見えてくる明るい光が、ミチルのこの先の幸せを約束していた。2022/09/19
いつでも母さん
215
久しぶりの畑野さん。新作はふわりとして、且つジーンとして、ちょっとドキッとして・・心地よかった。40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」に住むことにしたアルバイト店員・望月ミチルの物語。コロナ禍で職場のレストランの状況も相まってミチルの環境は厳しく、40代の揺れる心情もヒシヒシと伝わるのだ。訳アリの住人達との関わり方も好ましく、こんなシェアハウスがあったら好いなぁと思わせるし、ここの管理人に名乗りを挙げたいくらいだ。2022/10/04
ひめか*
179
久しぶりの畑野作品嬉しい。独身女性の生きづらさ、貧困問題が根底にあって、さらにコロナ禍によって辛さや孤独感も増えた。そんな状況下で主人公ミチルが40歳以上の独身女性しか入居できないシェアハウス「若葉荘」で暮らす物語。現実はそんなに上手くいかないことを知ってしまってる。私はまだ歳が遠いのに辛さに共感できた。住人はそれぞれにいろんな事情を抱えていて、苦しかったけど、みんなと過ごすことで少しずつ心が和らいでいく感じがした。丸山さんとの関係は素敵だなと思う。ゆっくり考えていけばいい。希望のあるラストでほっとした。2023/05/22
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