出版社内容情報
【紀伊國屋書店チャンネル】
劇作家 根本宗子、文学界へ進出!
東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダーに、他人の人生を壊してしまった男…。
「黙ってれば、自分の意見を持たなければ、嫌な思いもしませんから」
――バックヤードで繰り広げられる言葉の応酬と傷つけ合い。めんどうな12人の人間が曝け出した感情の先に希望は灯るのか。
演劇界の異才による傑作群像劇、ついに小説化!
内容説明
これは感情の物語です。演劇界の異才、ついに小説デビュー。
著者等紹介
根本宗子[ネモトシュウコ]
1989年生、東京都出身。19歳で月刊「根本宗子」を旗揚げ。以降すべての作品の作・演出を務める。『今、出来る、精一杯。』が初の小説となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
106
演劇作として書いたシナリオを元に小説化したもの。確かに展開が劇的で、登場人物がらせん状に繋がっていく。気持ちのすれ違いが屋根瓦のように連なっていき、最後に希望がある終わり方。https://www.pen-online.jp/article/010569.html2022/07/05
ω
53
展開が面白くて一気読みなんですけど、登場人物が女の子ばっかで、設定読み落としたのか皆似てるように感じられて誰が誰か分からなくなりつつ……ω 💦 言葉で語る小説って感じ。生きづらい皆んなが凄く叫んでた!2023/03/28
なっち
37
ワイドナショーで根本さんをお見かけしていたので、『この人がこういうのを書くんだぁ』と妙に納得。舞台向きの作品なのかな?でも舞台上でアレは表現できないよなぁ…2022/04/24
よっち
35
働く人々もお店の客もどこか変な東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」。バックヤードで繰り広げられる言葉の応酬と傷つけ合いが描かれる群像劇。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダー、他人の人生を壊してしまう男、毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子の女。あるものは感情をさらけ出し、ひたすら耐える登場人物たちの心理描写が丁寧に綴られていて、読者もその感情の揺らぎに振り回され続けますが、とある転機から急展開を迎えるその結末はなかなか衝撃的でした…。2022/05/18
貴
31
終身雇用制度と年功序列制度が日本に残っていればと、思うことがあります。生きてゆくのが辛すぎます。2022/11/26