緑陰深きところ

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緑陰深きところ

  • 遠田 潤子【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 小学館(2021/04発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093866101
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

業を背負う男たち、奇蹟のロードノベル

兄さん、今からあんたを殺しに行くよ――。
大阪ミナミでカレー屋を営む三宅紘二郎のもとに、ある日一通の絵葉書が届いた。葉書に書かれた漢詩に、紘二郎の記憶の蓋が開く。50年前、紘二郎の住む廃病院で起きた心中事件。愛した女、その娘、彼女たちを斬殺した兄……人生の終盤を迎えた紘二郎は、決意を固めた。兄を殺す、と。
思い出の旧車を手に入れ、兄の住む大分日田へ向かおうとする紘二郎の前に現れたのは、中古車店の元店長を名乗る金髪の若者・リュウだった。紘二郎の買ったコンテッサはニコイチの不良車で危険だと言う。必死に止めようとする様子にほだされ、紘二郎は大分への交代運転手としてリュウを雇うことに。孫ほど年の離れた男との不思議な旅が始まった。
かつて女と暮らした町、リュウと因縁のある男との邂逅、コンテッサの故障……道中のさまざま出来事から、明らかになってゆく二人の昏い過去。あまりにも陰惨な心中事件の真相とは。リュウの身体に隠された秘密とは――? 旅の果て、辿りついた先で二人の前に広がる光景に、心揺さぶられる感動作。2020年直木賞候補となり、いま最も注目を集める作家が贈る、渾身の一冊。



【編集担当からのおすすめ情報】
『雪の鉄樹』で本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2017』第1位、『冬雷』で「本の雑誌 2017年上半期エンターテインメント・ベスト10」第2位、第1回未来屋小説大賞 、『オブリヴィオン』で「本の雑誌 2017年度ノンジャンルのベスト10」第1位など、近年急速に注目を集める遠田潤子氏。2020年には『銀花の蔵』で直木賞初ノミネートを果たし、いま最も波に乗る作家の一人です。
最新作は、著者にとって初めてのロードノベル。真骨頂ともいえる、過去の翳を抱えた男たちの、時にユーモラスで時に心を切り裂かれる、濃密で熱い物語をぜひお楽しみください。

内容説明

大阪で独りカレー屋を営む三宅紘二郎のもとに、絵葉書が届いた。そこに書かれた漢詩が、封じ込めていた記憶を呼び覚ます。愛した女、その娘。五十年前兄は彼女たちを惨殺した―老境を迎え全て忘れようとしていたが、もう止められない。半世紀、抑えていた殺意が紘二郎の背中を押す。兄のいる大分に向かう途中、ひょんなことから、金髪の若者・リュウを交代運転手として雇うことに。祖父と孫ほど年の違う二人の、不思議な旅が始まった。

著者等紹介

遠田潤子[トオダジュンコ]
1966年大阪府生まれ。関西大学文学部独逸文学科卒業。2009年「月桃夜」で第二一回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』で本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2017』第一位。『オブリヴィオン』で「本の雑誌2017年度ベスト10」第一位。20年『銀花の蔵』が第一六三回直木賞の候補作になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

361
遠田 潤子は、新作中心に読んでいる作家です。私が誕生した年に発売されたコンテッサ 1300クーペ https://meisha.co.jp/?p=2828 は、実際に見たことも乗ったこともありませんが、凸凹コンビの宿命のロード・ノベル、人間の業を感じる作品でした。 著者は本作を執筆するにあたり、コンテッサに試乗したようです。 https://shosetsu-maru.com/yomimono/essay/ryokuinfukakitokoro2021/05/22

ウッディ

226
愛した女性・睦子を兄に奪われ、殺された過去を抱えて生きてきた紘二郎は、憧れていた車・日野コンテッサを手に入れ、過去を清算する旅に出る。ひょんなことから旅の相棒となった金髪の若者リュウも悲しい過去を持つ一人だった。兄の許嫁との許されざる恋から連鎖してゆく悲劇は、重厚な遠田ワールドでした。リュウを道連れにした経緯や、彼の元恋人ジュジュとの再会、睦子からの手紙を2回にわたって手にすることなど、少し強引な展開が気になったが、四天王寺の転法輪や釣鐘饅頭など、地元の懐かしいワード満載で一気読みでした。2021/07/22

いつでも母さん

225
愛という名の狂気。これに尽きる。我が子だからと言って親の思いのまま生殺与奪の権利はない。生きることは理不尽…遠田ワールドなのだが、私にはいつもとはちょっと違う感じがした。(それは道連れのリュウを病気にしたからだと思う)苦しんで苦しんで切なくてそれでも生を生きるのが私の好きな遠田さんなのだ。だから泣けない。紘二郎の振り上げた握り拳は空を斬り、リュウの命の見届け人に代わってしまうのが正直言ってなんだかなぁなのだ。(リュウの厳しく哀しい生い立ちは苦しすぎる…)2021/05/20

のぶ

199
生きている事の尊さと、死に対しての向き合い方を感じさせてくれて、心に響く作品だった。主人公は、大阪でカレー屋を営む三宅紘二郎。彼のもとに一通の絵葉書が届いた。その内容が50年前に起きたある事件を紘二郎の記憶を呼び覚ました。コンテッサを手に入れ長い恨みをはらすため、兄を殺す決意をして大分の日田に向かう事になる。旅の途中で金髪の若者、リュウと知り合い、一緒の道中をすることになった。最初はロードノベルの面白さがあり、読み進むうちにリュウの持つ事情も明らかになり、重い気持ちになったが、読みがいのある一冊だった。2021/05/08

187
幼い二人の恋は、周囲の大人達の偽善と欺瞞と傲慢を打ち砕いて、破滅へと導いた。引き裂かれた恋に殉ずるように五十年の時を重ねた弟が、届けられた葉書に込められた想いに気づかないままに「復讐」という破滅に向かおうとする。兄の五十年は弟への怨みをくぐり抜けて、恋した女と弟への贖罪と内省の時となっていたのだろうか。一つわかった事は、最後まで自分に付き添ってくれる、幼馴染から妻になってくれた存在への感謝と、弟を想う心。兄弟の幼馴染の女性の泥田に咲く蓮の花のような、凛とした勁さが救いとなった読書だった。2021/05/13

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