出版社内容情報
妻・お龍との愛を軸に描く新時代の龍馬伝 時は幕末。京都七条新地の旅館<扇岩>で働く楢崎龍(りょう)は、勤皇の志士の隠れ家で、土佐の坂本龍馬と出会う。龍馬はお龍に惚れ込み恋文を送り、後に祝言をあげる。その後西郷隆盛にあった龍馬は、薩長同盟締結に至る。しかし伏見奉行所の捕り方に襲われ、お龍の機転で間一髪命を救われる・・・。龍馬の激動の人生に、お龍はどう絡んでいったのか。龍馬がお龍に送り続けた恋文の中身はいかなるものだったのか?「妻はくの一」「耳袋秘帖」シリーズなどで人気を博す風野真知雄が挑んだ、新時代の龍馬伝誕生。
内容説明
その女の夫は、坂本龍馬。愛妻へ送り続けた恋文の中身とは?新時代の龍馬伝。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年福島県生まれ。立教大学法学部卒業。93年「黒牛と妖怪」で第十七回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2015年「耳袋秘帖」シリーズで第四回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第二十一回中山義秀文学賞を受賞。人気シリーズ多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
153
久しぶりの風野さん。龍馬がお龍に書いた恋文を捏造してみたいと描いた本作。『坂本龍馬』と妻・お龍。人間味に溢れた男は絵になるよね。色んな役者が演じていて誰を思い浮かべるだろうか?龍馬の最期は知っているのに、このタイトルはしっくりくる。あとがきで『あの晩、あそこにお龍がいなかったという悔しさ』と言っている。そこがまた作家の腕次第なのだろう。千葉佐那のその後が気になった。2020/12/18
むつこ
32
風野さん版の坂本龍馬小説。当たり前だけど各作者の描く人物像は異なるもので、私の中の龍馬とお龍夫婦のイメージも「え、そうだったの?」の新発見と驚きが多い作品となった。それにしても風野さんの偉人たちへのリスペクトというか愛が伝わってきてみんな愛おしい人物として動き回っている印象を受け、題名を見直すと「なるほどね」と納得できた。2021/10/07
TITO
17
坂本龍馬とその妻お龍の話。龍馬からの恋文を中心に展開していく物語は龍馬の人柄が滲み出てクスッと笑えるのに、最後は暗殺されるのかと思うと切なく読めてしまった。2021/04/09
Kira
13
図書館本。読むのは二回目。坂本龍馬と妻のお龍の出会いから死別までを描いた物語。初読みのときには幕末の事情がほとんどわかっていなかったので、いまひとつの感じがあったが、今回は興味深く読んだ。寺田屋襲撃のときは、お龍がいたから龍馬は逃げることができた。近江屋では、龍馬を守る者は誰もいなかった。新しい世の中への道半ばで絶命した龍馬がもう少し生きながらえていたら、日本のリーダー像も少しは変わっていたかもしれないという気がした。 2021/07/10
てつろう
9
龍馬がお竜にラブレターを書いたらこんな雰囲気になるのか?よく知られたストーリーだけど、恋文を書くことで、雰囲気も変わり面白くなっている。2021/01/16