越し人―芥川龍之介 最後の恋人

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越し人―芥川龍之介 最後の恋人

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093864749
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

文豪と美貌の「文学夫人」の秘められた恋

芥川龍之介が死去したのは昭和2年(1927)7月24日。死後90年の節目にあたる2017年7月に、芥川の「最後の恋人」とひそかに語られている歌人、片山廣子を主人公とした小説を刊行いたします。14歳年上の上流夫人で、アイルランド文学翻訳者としても名を知られていた廣子と芥川の軽井沢での出会い、そして情熱的な手紙のやりとり。廣子の娘と堀辰雄の成就しなかったロマンスをサイドストーリーに、誇り高く情熱を胸に秘めた「幻視者」廣子の人生を、女性作家の視点で活写する渾身の書き下ろし長編です。
芥川が「才知の上にも格闘できる女に遭遇した」(「或阿呆の一生」)と書き、菊池寛が「最もすぐれた日本女性」とその才能を絶賛した廣子は、芥川の死後世間との関わりを絶ってひっそりと生きますが、最晩年にエッセイ集と歌集を刊行して高い評価を受け、79歳で亡くなります。女性のみごとな生き方のひとつの例として、片山廣子の人生は私たちに一筋の光を当ててくれます。


【編集担当からのおすすめ情報】
芥川と片山廣子をめぐっての公開イベントを計画中です。

内容説明

晩年の芥川龍之介が叙情詩を捧げた相手は、十四歳年上の歌人だった。文豪と美貌の「文学夫人」の秘められた恋物語。

著者等紹介

谷口桂子[タニグチケイコ]
小説家、エッセイスト、俳人。1961年三重県四日市市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

43
帯の煽情的文章は滑り過ぎ。越後の富裕一族に嫁いだ廣子。本人も大地主の娘、この時代、東洋英和の寮に幼くして入る自立心が長けている。才気溢れる上に秘めたオンナが燃え・・私の父母からちらっと聞く大正期の性的奔放さが伺える。堀、室生、三上と文壇が華やかなりし空気。話す→寝るが至って軽い付き合い。生来の希死念慮に苦しんだ芥川。同性愛もあったのは初耳だ。遺書で陽の目を見た廣子への想いは秘すべき蒙昧か 事実確認できていない。筆者の持ち上げすぎ想いはラスト。2024/10/16

わった

13
芥川龍之介、堀辰雄、室生犀星など、文豪の名前があちこちで見かけられるので、この時代の純文学好きな方はわくわくする一冊かもしれません。自分を保ったまま亡くなった高貴な女性に憧れつつ、死後にいろいろ掘り返してしまって良かったのか、スクープ要素もあって、ちょっと穏やかではないような気もしました。淡々とした文章は素敵でしたし、雰囲気にも酔えて面白かったです。2018/05/24

高橋光司

5
私にはチョッと合わなかったけど、女性読者なら感情移入できるのかもしれません。 作者は相当頑張って取材して書いたんだろうと思います。 「聖家族」と「雪之丞変化」は、機会があったら読んでみよう、と云う気になりました。2019/05/18

Shibata Keiko

2
芥川龍之介の関連の新しい本が出るとは思いませんでした。芥川龍之介が晩年〔晩年といっても34歳ぐらいですけどね〕「才力の上にも格闘出来る女に遭遇した」と表現した年上の歌人 片山廣子さんのお話です。芥川と片山廣子、片山廣子の娘さんと堀辰雄の関わりが堀辰雄の小説になっているので読みましたね。何処までが本当の話なのか分かりませんが…晩年は寂しい境遇だったのかなぁって思いました。芥川没後九十年にあたるそうです。『相聞』「風にまひたるすげ笠の なにかは路に落ちざらん わが名はいかで惜しむべき 惜しむは君が名のみとよ」2017/10/08

ぐだぐだ

1
この時代の人たちって、生きるのに必要な鈍感さまで削ぎ落として神経むき出しで生きてるような感じ。その高尚な美意識がなければ。母を重ねるには女すぎた。2019/06/08

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