出版社内容情報
愛は遺伝子を越えるのか! 異色の恋愛小説
現役遺伝子研究医にして第23回太宰治賞を受賞した気鋭の作家である著者の書き下ろし長編作品です。昨年のノーベル賞授賞以来、注目のiPS細胞、ヒトゲノムなど最先端科学の要素が盛り込まれており、しかも非常にわかりやすい表現でそれが描かれています。アジアの独裁国家を舞台に作者独特のユーモア感に溢れた巧みな筆で、お世継ぎ問題、遺伝子研究の限界、人間の幸福などのテーマを描いています。現代テーマ満載で話題必至の作品です。
主人公のタナカは食い詰めた遺伝子研究者。政府の高官という男に請われ、あやしいアジアの小国に好待遇で招かれた。何億円もする研究設備と有り余る予算を用意され、提示された仕事は、七人の女性のヒトゲノムを解析し、一人の男性の遺伝子とのマッチングを調べることだった。その男性とは同国の絶対権力者。極秘裏に花嫁として最適な女性を見つけることが使命だったのだ。仕事の一方で、魅力的な女性兵士に惹かれ恋に落ちていくタナカ。そして七人の女性はそれぞれ、その国の物政治家、軍人の血縁らしく、さまざまな圧力と懐柔がもたらされる。しかし、解析が進んでいくうちに、どの女性の遺伝子にも欠陥のある要素が見つかって…
プロローグ
第1章 華僑の別邸
第2章 異国の大地
第3章 エンゾ・グラムシ
第4章 七人のラプンツェル姫
第5章 楽園の晩餐
第6章 トーチカ
第7章 閣下!
第8章 奇妙な縞模様
第9章 運命の人
第10章 葬送と勝利
エピローグ
内容説明
ヒトゲノム解析を専門とするタナカが招かれたのはある独裁国家。上流階級令嬢七人の中から、最も理想的なゲノムを持つお妃候補を見つけることが政府からの依頼だった。魅力的な女性とも出会い、奇妙だが充実した日々を過ごすタナカ。巨額の予算と最新鋭の研究機器を駆使して解析を進めるうちに、どの女性のゲノムにも問題があることが判明して…。作家で遺伝学研究者の著者、渾身の最高傑作!
著者等紹介
瀬川深[セガワシン]
1974年岩手県生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。同大学院博士課程修了。医学博士、作家。2007年『mit Tuba』で第23回太宰治賞を受賞。2008年同作品を改題した『チューバはうたう』で作家デビュー。現在国立大学で遺伝学研究に携わりながら執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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