マンゴスチンの恋人

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093863087
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

薄っぺらな好きなら、こんなに心は痛まない

高校2年生の季里子は幼い頃のトラウマが原因でいまだ恋を知らず悩んでいた。クラスメイトの勇司から繰り返し告白されてもその気になれなかったが、ある日出会った人妻・笙子に心を動かされ、肌を重ねるようになる。季里子と同じクラスの実森は、学校一の美少女。恋人の女癖の悪さにウンザリしていたところに、存在感の薄いオタクの雪村から体の変化についての悩みを打ち明けられる。彼の悩みを聞きながら、実森は雪村の人柄に信頼を寄せていく。実森の友人・葵は、援交相手から脅迫され、追いつめられていた。謎のクラスメイト・魚住の弱みを握っていた葵は、魚住を脅して協力を仰ごうとするが、魚住から逆に脅され、ある計画の協力者になることを要求される。生物教師の梢は同性愛者であることをカミングアウトするべきか悩んでいた。受け持ちの女生徒・季里子がつけていたアクセサリーを見て、梢はそれがかつて自分の元を去って行った恋人が作ったものだと直感し、彼女に会いに行く……。
多感な青春期に心は揺れ傷つきながらも、人を好きにならずにいられないセクシャルマイノリティの男女のそれぞれの恋を描いた、第12回小学館文庫小説賞受賞作。


【編集担当からのおすすめ情報】
本書では『坂道のアポロン』などで人気の漫画家・小玉ユキさんが、初めて文芸書の装画を手掛けます。

内容説明

あんたたちの好きやかわいいは薄っぺらいんだよ。すべての人に“刺さる”4つの恋の物語。第12回小学館文庫小説賞受賞作。

著者等紹介

遠野りりこ[トオノリリコ]
1975年、東京生まれ。2008年、「朝顔の朝」で第3回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞を受賞、『朝に咲くまでそこにいて』(同作品改題)でデビュー。2011年、『マンゴスチンの恋人』で第12回小学館文庫小説賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

90
高校生ね~。何にでも興味があって怖いもの知らずのような態度で居て…実は心の中はビクビクなんだと遠い昔の自分を思い返した。人を傷つけないための嘘なんて、あの頃は考えたこともなかった。自分の身を守るので精一杯だったから。人の心と身体の不思議。人の感情は、人格には関係無いと初めてセクシャルマイノリティについて考えた気がする。読書っていろんな問題や人の抱えたもの、日常では携わらないような事を考えるきっかけを作ってくれる。人を好きになる感情は大事にしてほしい。でも、それは決して楽しいことばかりではないけど。2013/10/29

takaC

58
「天泣」でいいのかな。そういう方々はそんなに多いのね。意外でした。2014/02/10

そのぼん

46
セクシャルマイナリティーについてのお話し。この作品を読むまでこの言葉については詳しく知らなかったので、勉強になりました。作品の性質上、同性愛やインターセックスの話も出てきますが、くどくないのでこの手の話が苦手な人でもチャレンジ出来そうな作品だと思いました。2012/09/08

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

46
恋愛に積極的になれない少女の話「マンゴスチンの恋人」。容姿端麗で周りからチヤホヤされているけど・・「テンナンショウの告白」。軽率な行動が大きな災いを招いた「ブラックサレナの守人」。彼女を裏切って結婚した元恋人との話。「ヒガンバナの記憶」連作短編集全4話。「テンナンショウ」の話が一番好き。二人の関係がこれからどうなるのかは分かりませんが、見守っていきたいなと思いました。カタツムリの繁殖の話はショッキングでした。初めて読んだ作家さんでしたが、非常に読みやすかったです。他の著書も読んでみたい。★★★★2011/11/25

七色一味

43
読破。表紙の絵に騙された(笑) なんで水に半身浸っているのか、マンゴスチンなのか、そのあたりを考えればなるほどな、の作品ではありますが…。ちょっと考えちゃいますね、いろいろと…。2014/03/18

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