出版社内容情報
薄っぺらな好きなら、こんなに心は痛まない
高校2年生の季里子は幼い頃のトラウマが原因でいまだ恋を知らず悩んでいた。クラスメイトの勇司から繰り返し告白されてもその気になれなかったが、ある日出会った人妻・笙子に心を動かされ、肌を重ねるようになる。季里子と同じクラスの実森は、学校一の美少女。恋人の女癖の悪さにウンザリしていたところに、存在感の薄いオタクの雪村から体の変化についての悩みを打ち明けられる。彼の悩みを聞きながら、実森は雪村の人柄に信頼を寄せていく。実森の友人・葵は、援交相手から脅迫され、追いつめられていた。謎のクラスメイト・魚住の弱みを握っていた葵は、魚住を脅して協力を仰ごうとするが、魚住から逆に脅され、ある計画の協力者になることを要求される。生物教師の梢は同性愛者であることをカミングアウトするべきか悩んでいた。受け持ちの女生徒・季里子がつけていたアクセサリーを見て、梢はそれがかつて自分の元を去って行った恋人が作ったものだと直感し、彼女に会いに行く……。
多感な青春期に心は揺れ傷つきながらも、人を好きにならずにいられないセクシャルマイノリティの男女のそれぞれの恋を描いた、第12回小学館文庫小説賞受賞作。
【編集担当からのおすすめ情報】
本書では『坂道のアポロン』などで人気の漫画家・小玉ユキさんが、初めて文芸書の装画を手掛けます。
内容説明
あんたたちの好きやかわいいは薄っぺらいんだよ。すべての人に“刺さる”4つの恋の物語。第12回小学館文庫小説賞受賞作。
著者等紹介
遠野りりこ[トオノリリコ]
1975年、東京生まれ。2008年、「朝顔の朝」で第3回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞を受賞、『朝に咲くまでそこにいて』(同作品改題)でデビュー。2011年、『マンゴスチンの恋人』で第12回小学館文庫小説賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
takaC
そのぼん
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
七色一味
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- 和書
- 転換期幕藩制の研究