地球先生

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093863032
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

人は必ず再生できる!ホームレスの成長物語

大阪の派遣社員・ケンジは、母の死と派遣切りをきっかけに家を失い、日雇い労働で生活をつなぎ、サウナに寝泊まりする日々を送っていた。
 ある日ひょんなことから、日本人の父と台湾人の母を持つ台湾の女子大生・メイランに出会う。大学で環境問題を学び、将来は社会起業家になりたいと夢を語るメイランに惹かれ、自分が生きる目標を見失っていたことに気づくケンジ。再会の約束をし、帰国した彼女を思いながら、ケンジはお金を貯めて部屋を借りるという小さな目標から再生を始める。
 さらにケンジは、以前からたまに見かけていた、街角でゴミを漁る一見ホームレスの中年男性と知り合いになる。彼は実は環境問題を研究する助教授だった。ケンジは彼に「地球先生」とあだ名をつけて親しくなり、彼の地球環境に関する話を聞くうちに、社会への問題意識に目覚めるようになる。
 そんなある日、メイランからメールが届く。見知らぬ日本人女性から亡き父に宛てた、古い手紙の数々を見つけてしまったと言うのだ。尊敬する亡父の不倫を疑い戸惑うメイランのため、ケンジは日本にいるはずのその女性を探し始める……。
 母の死、派遣切り、ホームレス化。負のスパイラルからどん底に堕ちても、生きる目標を見つけ小さな努力を積み重ねれば、人は必ず再生できる。大阪を舞台に青年の成長を描いた、今だからこそ読みたい心温まる青春小説。

内容説明

大阪の派遣社員・ケンジは、母の死と派遣切りをきっかけに家を失い、日雇い労働で生活をつなぎ、カプセルホテルに寝泊まりする日々を送っていた。そんななか、社会起業家を目指す台湾の女子大生メイランや、街角のゴミを集め環境問題を研究するオッサン「地球先生」に出会う。目標も夢も失っていた自分に気づき、「もっとましな人間になってやる」と誓うケンジは、ささやかな努力を重ね人として再生していく。ところがある日、台湾に帰ったメイランから、SOSのメールが届いた…。

著者等紹介

宮下隆二[ミヤシタリュウジ]
1965年、大阪生まれ。筑波大学比較文化学類中途退学。以降、塾講師、行政書士等のかたわら、独学で歴史、古典、宗教思想を学び、詩作に従事する。2005年、第2回「涙骨賞」優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エンリケ

45
ワーキングプアの青年が出会いをきっかけに立ち直って行くお話。主筋は地球先生の提唱する環境問題と思ったが、意外や純愛物語。寧ろ青年に多大な影響を与えたのは台湾のエリート女子大生。彼女の為に必死に頑張る姿はつい応援したくなる。そして彼女の亡き父親の秘密も絡んで来るという、何とも盛りたくさんの内容。もう少し食品廃棄の問題にフォーカスして欲しかったが、それは贅沢というものか。使い捨ては食品だけでなく労働者も同様。その実態に触れれば少子化は必然だ。貧困者が増えつつ大量に食品を廃棄する社会。その矛盾に慄然とする。2016/08/22

のほほん@灯れ松明の火

22
停滞感がまるでなくて、どんどん話が良い方向に進んで行くので(ちょっと上手くいき過ぎでしょ!という箇所は多々ありましたが…)すごく読みやすかったです。ここ一番、楽な方に流されないで、踏ん張らなければならない時って、きっと誰にでもあるんだろうなぁ。その時に踏みとどまることができるか、できないかは、タイミングや人との出会いで左右されて、縁や運がやっぱりあるんだろうなぁー。なんてことを考えながら読んでいました。明るいラストで元気が出ました!2013/01/28

TATA

20
「夢をかなえるゾウ」や「ちょっと今から仕事やめてくる」みたいな感じの自己啓発系小説。悪くはないんだけど深みはないかな。ただ非常に素直な展開なので止まることなく読み進められます。一生の仕事を見定めましょうというところは共感。2016/11/12

ここまま

15
不思議な位サラサラと読み終えました。派遣切りでその日暮らしの主人公。人間ゼロから出発するとき、何が必要かという事を考えさせられた。ゆうきが目標をもったとき、テキパキと不必要なものと必要なものを選択して行く様は、小気味いい位。社会と繋がる意義がストンと胸に落ちた。でき過ぎ感もあるけど、読んて良かった。絶望から希望の光を見出せる温かいお話。2013/01/22

takukeimama

8
宮下 奈都さんの本と間違えて借りてきてしまった。本を読み始めて、何かが違うと感じ作者が違うことに気がつきました。でも、内容がとても面白い。底辺まで落ちてしまいその日暮らしの派遣社員が恋愛をして、これからの生き方を考えて変えていくお話はよかった。間違えて借りてきて万歳な本でした。2012/08/08

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