内容説明
患者を眠らせるだけでなく、手術中は血圧や脈拍を管理し、術後も患者の生命を見守る―。新人麻酔科医の神山慧太は自分に課せられた使命を深く胸に刻んで理想を追うのだが…。
著者等紹介
江川晴[エガワハル]
1924年東京都生まれ。慶応義塾大学医学部付属看護婦養成所卒業後、慶応大学医学部付属病院勤務を経て、83年まで日本軽金属株式会社診療室に勤務。80年、『小児病棟』で第1回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞優秀賞受賞。以後多くの医療小説を世に送り出している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおり
25
何度も麻酔のお世話になったけど、麻酔科医について考えたこともありませんでした。こんなに大変で重要なのに、本当に今まですみませんでした、という気持ちになりました。2021/03/12
あー
19
新人麻酔科医のお仕事小説。私には少し難しいかも、最後まで読めないかも、などと思いつつ読んだけど、とても読みやすくてどんどん引き込まれて行った。麻酔科医って麻酔を打ったら終わりだと思ってた。知らんかった〜2022/08/13
くまちゃん
15
私も同じく「麻酔注射をうつ人」程度の認識でいた、すいません(汗。執刀医よりも長時間患者のそばで見守っていてくれていたんですね。どの科にも関係なく手術となれば駆り出されるわりに、「麻酔科医ごとき」と下に見られる。生命を見守る大切な役割であるにも関わらず、テレビなどで「麻酔科医の名医」なんて取り上げられる事もない。頭が下がる思いでした。2017/06/06
Mayu
13
麻酔科医の存在の大きさを初めて知りました。どうしても外科医に注目いくし、麻酔科医って麻酔するだけだと思ってたので、術前術後のケアも麻酔科医がするのを知ってビックリでした。主人公の慧太の性格が好ましく、悩みながら成長していく過程は、読んでいても心地の良いものでした。2018/09/23
Aoi\(*ˊᗜˋ*)/
13
図書館本。けいた医師が麻酔科医として成長していく物語。麻酔かけたあとも麻酔科医の仕事は続いていてとても重要な存在であることがよく分かった。全麻は経験ないけど下半身だけのは経験ある。あの麻酔の注射はとんでもなく痛い。あの注射して以来、血管注射や筋肉注射の痛みなんてたいしたことない痛みになってる。麻酔科医のおかげで痛みなく手術ができる。救える命も増える。人間誰しも失敗はあるが医師は許されないから、それを乗り越えるには相当な精神力が必要。けいた医師も乗り越えて先へと進んでいってる。けいたの祖母いい人だなぁ。2017/04/30