内容説明
苦しみ続けた人が報われようとする時、僕はいつも思うんだ―そうさ、やっぱり世界はまんざら捨てたもんじゃない。稀代のヒットメーカーが問う、究極の愛のかたち。ドラマ「高校教師」から15年、「聖者の行進」から10年―。今年最大の話題作「薔薇のない花屋」の感動をふたたび。
著者等紹介
野島伸司[ノジマシンジ]
1963年新潟県生まれ。88年『時には母のない子のように』で、第2回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞し脚本家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
63
いや、なんだか予想外にエネルギー消耗の激しい一冊だった。見た目以上に苦戦(?)したよ。読んで良かったけど。2014/02/28
再び読書
38
単にタイトルに興味を惹かれて読んだ本。僕自身は読みきれなかったが、心理的にはかなり奥深い内容に感じた。親同士が親友の性同一障害の男の子を含む四人の幼馴染みの友情がベースにありながら、恋愛感やジェンダーに関する事が、錯綜していく物語。厭世観とそこはかとない優しさや残酷さが、入交り自分の中で落ちつかない感じがする。スヌスムムリク=スナフキンとの関連性がいまいち腑に落ちない。確かにクールで、人付き合いに関して淡泊な面は感じるが、よくわからない。???の物語でした。2016/08/25
ぶんこ
23
「まぁね」が口癖の若い男の子が側にいたら、どうしていいか戸惑ってしまうでしょう。ずっと苦手と思っていたら、ノノさんの手術後、世界を放浪するようになって、たぶん「まぁね」言わなくなったナオキさんが、理解出来るようになりました。身体は男の子なのに、心は女の子というのは、辛かったでしょう。産まれた時から、ナイトのようにそばで護ってくれる3人の幼馴染の男の子に恵まれて、羨ましいような、ホッとする点でした。嫌だったのが、汗を流して手に入れたお金を、安易に女の子にあげるところ。どうしても共感出来ませんでした。2014/06/10
まる
20
三銃士とお姫様のような幼馴染4人が羨ましい。ノノはこの3人のお姫様じゃなかったらどうなっていたんだろう。同性愛と性同一障害は別物だと知ってはいたつもりだけど、改めて考えさせられました。このラストで良かった。2014/06/07
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
18
性同一性障害をテーマとした小説。さらりと読むにはとてもデリケートで難しい問題だと思う。そんな中でいつまでも変わらない4人の絆がうらやましい。ドラマ化するのにピッタリかも。★★★★2009/08/03