永遠のPL学園―六〇年目のゲームセット

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093798907
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

超名門野球部「謎の休部」の真相が明らかに

甲子園春夏通算96勝、全国制覇7回を誇るPL学園野球部は2016年夏をもって休部に追い込まれた。最後の部員は特待生もいない「普通の高校生」の12人。著者は、連戦連敗を続けながらも必死に戦う彼らの成長を追うとともに、関係者の実名証言を積み上げ、桑田真澄、清原和博、立浪和義、宮本慎也、前田健太ら錚々たるOBを輩出した名門がなぜ、「事実上の廃部」に追い込まれたのかの真相に迫った。

学園の母体であるパーフェクトリバティー教団の意向、監督に野球経験者を据えない学園の判断、「強いPLの復活」を求めるOBの声――様々な事情に翻弄されながら、12人は「ラストゲーム」に臨んだ。

第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。選考委員も絶賛!

◎高野秀行(ノンフィクション作家)
「抜群の取材力と高い完成度。PL野球部『栄光と凋落』の裏にあった秘史が描き出された」

◎三浦しをん(作家)
「名門校の重すぎる伝統を背負った『最後の12人』の必死の頑張りに、思わずジンときます」

◎古市憲寿(社会学者)
「多くの読者はPL野球部の異常さや崩壊を笑えないはずだ。本書は平成版『失敗の本質』である」

【編集担当からのおすすめ情報】
PL学園野球部を取り上げた書籍は数多くありますが、その創設の経緯や黄金期の圧倒的な強さの背景に、学園の母体であるPL教団の「信仰」が深くかかわっていたことを初めて詳細に明らかにしたのが本書です。2年以上をかけてPLの野球部、学園、そして教団関係者への取材を積み重ねた著者によって、「謎の休部」の裏側が明らかにされます。

柳川 悠二[ヤナガワ ユウジ]

内容説明

桑田真澄、清原和博、立浪和義、宮本慎也、前田健太…など、プロ野球選手81人を生んだ、甲子園96勝、全国制覇7回の名門野球部の「謎の廃部」の真相に迫る。第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。

目次

零章 終焉の日
第1章 PL野球部の誕生
第2章 黄金期の到来
第3章 鉄の掟
第4章 迷走と瓦解
第5章 朽ちゆく永遠の学園
第6章 逆転されるPL
第7章 最終決戦
終章 六〇年目のゲームセット

著者等紹介

柳川悠二[ヤナガワユウジ]
1976年、宮崎県都城市生まれ。ノンフィクションライター。法政大学在学中からスポーツ取材を開始し、出版社勤務を経て独立。2000年シドニー五輪から2016年のリオ五輪まで夏季五輪五大会を現地で取材する。高校野球の取材は2005年から。以降、春夏の甲子園取材をライフワークとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

112
まさかのPL廃部!ビックリだった。宗教の事は人それぞれ考える事はあるだろう。しかしながら、スポーツや教育に宗教が関わるとどこかで無理が生ずることがあるのだと思った。カリスマ二代教祖はあちらからどんな思いで見ているのだろう・・間違いなく一時代を築いた名門PL。しかし、もう時代はPLじゃないんだ。その中にいると時代のズレに鈍くなるのか?他人事じゃないと襟を正した野球部はきっとあるだろうな。それでもわたしの記憶からPLが消えることはない!最後の12人に思いを馳せて読了した。2017/04/20

それいゆ

79
全国制覇をした85年夏、東海大山形との29対7の試合を小学生だった息子と一緒に甲子園で観戦しました。衝撃でした。桑田が打って、最後には清原が投げたのを今でも鮮明に覚えています。PL花火大会も、友だちのマンションの一室から見たことが懐かしく思い出されます。あのときが全盛期だったのですね!私は、教団の凋落が暴力事件発生、そして野球部廃部の最大の原因だと推測します。大阪の野球は、浪商が君臨していた時代からPLにその地位が移り、もう今は大阪桐蔭と履正社の時代です。時代の流れには逆らえないといった心境です。2017/04/03

瑪瑙(サードニックス)

75
中学生の頃友達とPLランドのプールへ遊びに行き、その後横にある温泉施設でお風呂に入って、一度だけあの塔へ入った事があります。無料で自由に入らせてもらいました。中には祭壇のような不思議な所があって、なんだか自分が異空間へ迷い込んだ異分子のように感じた事を覚えています。高校野球で度々目にした人文字。そして耳にしたあの校歌。まさかあの名門校が廃部に追い込まれるなんて夢にも思いませんでした。最後の62期生たち。みんな良い子ばかりです。読んでいて涙が出てきました。彼らの未来が幸せであって欲しいと思います。2017/09/25

よこたん

60
♪ああ~PL PL~ とわの学園~ とわの学園~♪ かつて甲子園に幾度も響き渡り、出身校でもないのに、ここだけ歌えるようになってしまった校歌。まさか硬式野球部までなくなるとは思いもしなかった。子どもの頃に遠足や花見に行ったPLランド(遊園地)はもう無く、不思議な形のPLの塔だけが年月を経て凄みを増した姿でいまだたたずんでいる。宗教の繁栄と衰退、絶えることなく繰り返される暴力、輝かしい勝利を重ね数々の名選手を輩出したのも、今は昔。「逆転のPL」に沸いた時代を知るものは、懐かしさ以上に寂しさに包まれるだろう。2017/12/17

drago @弘前城ソメイヨシノ満開中。

48
あれだけ栄華を極めたPL学園硬式野球部が、なぜ廃部になったのか? ◆その内幕を知りたかったが、全ての決定権をもつPL教団が黙して語らず、明快な理由は分からずじまい。◆ノンフィクションとしては期待外れ。 ◆ただ、野球強豪校には、暴力が必ず付きまとっているのだろうと推測できた。◆精神力を鍛えるためのシゴキはある程度必要なのだろうが、PL学園のやり方は度を超していたと思われる。1年生に3年生の付き人をやらせるなんて言語道断。 ◆強いチームを造るためには何をしてもいいわけではない。間違っている。 ☆☆2017/07/20

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