本懐に候

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093798846
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

明治に生き残った新選組ふたりの挽歌

新選組最後の隊長・相馬主計と元隊士・安富才助。
土方歳三の最期を看取ったふたりは、戦いでそれぞれ腕と指を失ったものの、明治の世へと生き残った。
流刑での島暮らしの中で思わぬ邂逅と確執を経たふたりの人生は「御一新」の荒波の中、思いもよらない方向へと導かれていく――。
痛切のラストまで一気読み! 松本清張賞作家、10年ぶり渾身の書き下ろし時代長編!

内容説明

新選組最後の隊長・相馬主計と元隊士・安富才助。箱館で土方歳三の最期を看取ったふたりは、明治の世へと生き残った。流刑での島暮らしの中、思わぬ邂逅と確執を経たふたりの人生は「御一新」の荒波に翻弄されていく。そして、物語は痛切のラストへ―

著者等紹介

山本音也[ヤマモトオトヤ]
82年「宴会」で中央公論新人賞受賞、83年「退屈まつり」で芥川賞候補。休筆期間を経て、02年『ひとは化けもんわれも化けもん』で第9回松本清張賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハッチ

16
★★★☆☆新選組の生き残りの隊士達を描いた作品。土方や近藤がちらっと回想で出るだけで、あまり新選組自体の話しは少ない。何故か漢字も旧漢字使いなので読みづらかった。2016/06/03

aloha0307

11
土方歳三の最期を看取った新選組最後の隊長(近藤さんではないのです)・相馬主計と元隊士・安富才助。戦いでそれぞれ腕と指を失ったものの、遠島流刑を経て明治の世へと生き残った。天敵薩長のもとで生きながらえる壮絶なる人生です。本懐に候...とつぶやく哀切極まりないラストシーンには泣けて仕方がなかった。「ふふふ 売ったな 一本腕のこ奴」といいやがったチンケな小役人・鰓男を真に憎いと思いました。2016/06/04

Moeko Matsuda

8
新選組の最期を看取った三人の男たちが「明治」という新しい時代の中に重ねる時間を追った物語。函館の落日と同時に、最後の新選組隊長の任を追った相馬主計は、よく知られている人物だが、なかなか彼を主人公に据えた物語には出会えない。そういう意味で本作は意欲的な作品かと思う。ただ個人的な好みでいうと、この文体はとても読みづらかった。使う漢字は難しく、言い回しが古めかしい割に文章が細切れで体言止めが多い。話の焦点もぼやけていて、あまりすっきりしない後味だ。一風変わった新選組作品を求める読者には好まれるのかもしれない。2017/07/21

天笑院たか姫

6
明治に生き残った新選組ふたりの男の明暗。函館で最期の土方歳三を看取った相馬主計と安富才助は、流刑での島暮らしを経て「御一新」の荒波に翻弄されていく。律して女を遠ざけ出世した安富、好きな女の為に命を賭した相馬。どちらが幸せだったのだろう?2016/06/22

宙庭隼人

3
戊辰戦争後の相馬主計、安富才助、そして沢忠輔の話。主人公たちは、土方の死を看取った3人。「死に損なった」と言いながら、新時代を生きなければならない。そして活計を得るために志も誇りも捨てて生きなければならないのが新時代。志よりも大切なのは銭、という状況は、今の私たちに無関係ではないだろう。とっくの昔に誇りを捨てた相馬が、切腹の際に書き残した「本懐」の言葉にジンときた。もう一度しっかり読みたい。2017/02/02

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