出版社内容情報
玉砕の戦場 刻まれた記憶
ガダルカナル、ニューギニア、インパール、サイパン、レイテ島、ルソン島、硫黄島、沖縄、そして占守島。圧倒的な火力を誇る米軍と激戦を展開した日本軍は、各地で玉砕を繰り返した。太平洋戦争(大東亜戦争)で、陸軍の戦死者は全体の77パーセント、およそ165万人に及んでいる。
不意に襲う砲弾は容赦なく兵士の身体を切り裂いた。髪が抜けやがて歯が抜ける極限の飢え、鼻腔をつく屍臭。生きるためには敵兵の血肉をすすることすら余儀なくされた。70年前に刻まれた記憶――門田隆将氏が100人を超える元兵士を全国に訪ね、記録する。
<私は、玉砕の戦場から生還した元兵士たちに「なぜあなたは生き残れたのですか」と問いつづけた。誰もがその問いに、「それは運命としか考えられない」と答えた。私はその言葉を聞きながら、彼らの証言は、戦死した二百万人を超える兵たちが生き残った戦友の口を借りて、私に「遺言」を託しているものなのではないか、と思った>(はじめにより)
【編集担当からのおすすめ情報】
気鋭のノンフィクション作家・門田隆将氏の綿密な取材と精緻な筆致により、極限の戦場が臨場感をもって忠実に再現されています。国家や平和を考える上でも避けては通れない、私たちが語り継いでいくべき真実がここにあります。
『陸軍玉砕編』は『零戦・特攻編』につづく第二弾。2012年4月刊行予定の第三部『大和沈没編』とあわせて、太平洋戦争における空・陸・海の最前線が描かれます。戦争ノンフィクションの決定版です。
内容説明
玉砕の戦場を生き抜いた兵士たちの「遺言」。大反響、戦争ノンフィクションの決定版三部作第二弾。
目次
第1章 悲劇の序章「ガダルカナル」の死闘
第2章 血肉をすすったニューギニア戦線
第3章 インパール作戦「白骨街道」の屍
第4章 玉砕の島「サイパン」の赤い花
第5章 レイテ島「八万人」の慟哭
第6章 二十万人戦死「ルソン島」の殺戮現場
第7章 玉砕「硫黄島」奇跡の生還者
第8章 癒えることなき「沖縄戦」の傷痕
第9章 ソ連軍急襲「占守島」の激闘
著者等紹介
門田隆将[カドタリュウショウ]
1958(昭和33)年、高知県生まれ。中央大学法学部卒。雑誌メディアを中心に、政治、経済、司法、事件、歴史、スポーツなどの幅広いジャンルで活躍している。『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社)で、第19回山本七平賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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