出版社内容情報
井沢 元彦[イザワ モトヒコ]
著・文・その他
内容説明
幕末尊皇攘夷思想のルーツに迫る。「家康の遺言」に秘められた水戸黄門への蜜命!シリーズ400万部突破!歴史ノンフィクションの金字塔。
目次
第1章 江戸「名君」の虚実1 徳川光圀の生涯編―武士の「忠義」の対象は天皇か将軍か
第2章 江戸「名君」の虚実2 保科正之の生涯編―王政復古と明治維新へと発展した思想のルーツ
第3章 江戸「名君」の虚実3 上杉鷹山の改革編―名門家臣を断罪した「流血」の覚悟
第4章 江戸「名君」の虚実4 池田光政の善政編―「脱・仏教体制」の潮流と『太平記』注釈書
第5章 江戸、町人文化の世界1 江戸文化の「江戸的」展開編―俳諧と歌舞伎と落語のルーツ
第6章 江戸、町人文化の世界2 江戸文化の「江戸的」凝縮編―芸術の「大衆化」を支えてきた源泉
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
作家。1954年2月、愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。TBS報道局記者時代の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。現在は執筆活動に専念し、独自の歴史観で『逆説の日本史』を『週刊ポスト』にて好評連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろき@巨人の肩
101
江戸初期の三名君、水戸藩・徳川光圀、会津藩・保科正之、岡山藩・池田光政。家康の孫、光圀と正之が傾倒した朱子学。光政が推し進めた神仏分離。明の凋落による本家・中華思想の権威失墜と、仏教の政治的敗北により、儒家神道が江戸の武家社会に浸透していく。これが後の尊皇思想へと変貌していく点は非常に面白い。朱子学の聖典となった『太平記理尽鈔』、江戸庶民への朱子学思想を広めた『仮名手本忠臣蔵』、江戸・日本を識字率世界一に押し上げた口伝『平家物語』。幕末から戦前の日本人の思想を理解する上でも読んでみたい。2023/07/25
優希
82
江戸の名君と言われた徳川光圀、保科正之、上杉鷹山、池田光政の4人にスポットを当て、朱子学を軸にその虚実を論じています。彼らの行動は後の倒幕へ通じていくのだと思うと、危機感すら感じます。後半の江戸文化についての論述は面白く読みました。江戸の識字率の高さ、落語や歌舞伎、平家物語など、様々な文化に興味が尽きません。江戸時代はかなり文化の花開いた時期なのではないでしょうか。面白かったです。2018/04/02
背古巣
40
このシリーズ、読み始めると時間がかかるからその月の読了冊数が極端に減るんですよね。でも、面白いです。この巻きは興味がある保科正之公や水戸光圀公に関する記述があり興味深かったです。また、この時代の識字率が全世界で断トツ一位になった理由についての考察に、『へー!?』でした。いつもながらの歴史の専門家へのダメ出しも健在でした。次も読みます。(^o^)。2023/10/14
じゅん兄
21
この人の説は、色々な人の説の良いとこ取りが多いけれど、それだけ数多くの本を読んでいる知識と権威に左右されない判断力が読者の心を打つ説得力になっている。そしてその時代の人々の視点で事象を見ながら歴史の流れを俯瞰してその事象の意味を考えているので非常に面白い。ただし週刊誌の連載を纏めているからか話が重複してくどい。単行本化に当たってそのあたりを推敲すれば、もっとわかりやすくなると思うのですが・・・・2014/10/05
BluePlanet
11
★★☆☆☆ 2009年10月19日発行。前半が江戸時代の名君編として①徳川光圀、②保科正之、③上杉鷹山、④池田光政を取り上げ、後半が江戸町人文化として、俳諧、歌舞伎、落語、寺子屋、浮世絵等を取り上げる。それにしても筆者がここまで調べ上げたことに脱帽するばかり。著者はもともと小説家であり歴史家でないが、「日本歴史学会の三大欠陥」として①史料至上(絶対)主義、②呪術的(あるいは宗教的)側面の無視ないし軽視、③権威主義を批判し、さらに通史的感覚の欠如、想像力の欠如を指摘するがまさにその通りと感じた。2014/03/30




