烈火の月―THE MOON IN A FURY

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  • サイズ B6判/ページ数 477p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093796712
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あらゆる犯罪が集結する千葉県愛高市の刑事・我妻諒介は、「微笑んだ次の瞬間、凶暴になれる」と恐れられる破天荒な男。希望なき時代が産んだヒーロー・我妻と麻薬密輸業者との激闘を描く白熱の刑事アクション小説

 主人公の我妻諒介は「微笑んだ次の瞬間、凶暴になれる」と恐れられる愛高署“最凶”の42歳の刑事。アクアライン開通によって人口が増加し、麻薬、青少年犯罪、汚職などあらゆる犯罪が集結しつつある千葉県湾岸の架空都市・愛高を舞台に、我妻と “女マトリ”烏丸瑛子が麻薬密輸業者に立ち向かう刑事アクション小説。 我妻は、まるで月のように、日本に溜まった悪によって輝き始める。そして彼の照り返しがやがて読者の心をも照らす。「タイトルの『烈火の月』にはそういう思いを込めている」と著者が語るように、我妻は誰もが閉塞感に押し潰されそうな現代にこそ輝きを増す、従来の刑事小説史上になかったニューヒーローといえる。

内容説明

憎悪と殺意で沸騰する街が生んだ破天荒な刑事・我妻諒介の決死の闘いが始まる―。刑事小説に“最凶”のヒーローが誕生。

著者等紹介

野沢尚[ノザワヒサシ]
1960年、愛知県生まれ。日本大学芸術学部映画科卒。85年、テレビドラマ『眠れる森』『結婚前夜』で向田邦子賞を受賞。現在も第一線のシナリオライターとして映像界で活躍中である。97年に『破線のマリス』で第43回江戸川乱歩賞を、『恋愛時代』で島清恋愛文学賞を受賞し、本格的な作家活動に入る。2001年に『深紅』で吉川英治文学新人賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

74
読み始めは気持ちが乗らずだったが、気付いたら時間を忘れていた。あとがきでヘーっと思った位、第一章が『その男、凶暴につき』でも、ピンと来ない間抜けな私!どうしてこういうはみだし刑事に嵌るのだろうか?キャラも良いんだなぁ。マトリの女も自分を取り戻して良かったよ~!麻薬や裏取引とか、他の作品でも有るのだけれど我妻が死なないで、辞表も出さず居座るってのも好きだ!ラスト我が子が施設に入るのを見送るところは切なかった。壊れたけん玉が哀しくも愛おしい。面白く,読了後は汗がにじんでいた。2015/09/29

Yuna Ioki☆

15
2112-332-13 初読み作家440人目。特に期待せず読み始めたせいか面白く、スピーディーな展開なのでサクサク読めた。美帆のエピソードは特に要らない気がするが。。。警察内部の腐敗にたいしての正義みたいな物を書きたかったんだな。この作品が北野武氏主演映画の「その男、凶暴につき」の脚本を元にした小説だとは知らなかった。2021/11/07

よう

4
内容の前に触れたほうがいいだろうね。これは北野武初監督映画『その男、凶暴につき』の“元”のシナリオを土台にした小説。なので、大筋以外のストーリーや各登場人物など、映画とは違うし、その“元”の野沢脚本とも違う。あえて比較を持ち出すなら、映画は簡素に記号化された人物により冷めた痛みが与えられるが、本作は丹念な人物描写により痛みにも熱がある。ダークな熱を帯びた刑事が主人公の、娯楽小説。

なお太郎

4
描写のエグさに想像力豊かな人は読み進められないほどだ。でも一瞬たりとも建前、綺麗ゴトを見せないところが作品の迫力を加速させている。2009/06/09

バルトークの影

3
北野武の「その男、凶暴につき」の脚本を野沢尚が書いてるとは知らなかった。もっとも、原案をズタズタになるまで勝手に改変されたとのことで、著者は2作目の協力を断った。著者本来の作品はこうだという思いも込めて書かれた本作です。北野武版の映画は、バイオレンス大好きのサイコ野郎の作品でバカにしていたが、この本は面白い。登場人物の生い立ちや性格のディティールが丁寧に書かれている。ストーリーは、刑事が主人公のハードボイルドで、麻薬も登場する、おきまりものとも言えるが、理屈抜きに面白かった。損はありません。オススメです。2014/09/08

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